HMVインタビュー:Dday One

Wednesday, November 9th 2011

interview

Dday One

孤高のビートサイエンティスト、LAの気鋭ターンテーブリストなどと称され、以前からコアなヒップホップ・フリークから支持率の高かったDday One。 幻の1枚と言われた『Loop Extensions』のデラックス再発盤に続き、待望のニューアルバム『Mood Algorithms』を次々と発表し、改めてその才能に注目が集まる中、HMVオンラインでエクスクルーシヴインタビュー敢行。 まだ彼の存在を知らないという方はもちろん、Dday Oneの独特なビート・メイキングに興味がある方も、ぜひチェックしてみてください。

自分の音楽を一言で表すなら、「フュージョン」ですね。

--- HMV ONLINEをご覧の方に、自己紹介をお願いします。

こんにちは。カリフォルニア州のロサンゼルス出身でDJ、プロデューサーのDday Oneです。 僕は子供の頃からたくさんの音楽(特にヒップホップ)を聴いて、影響を受けてきました。 レコード収集を始めて数年後には、自分の独特な音楽観を人に聴かせたいのと、このヒップホップ・カルチャーに貢献したいと思ってDJ活動を始めました。それから数年経って、サンプラーを手に入れてから、僕は音楽探求の幅が広がりました。(サンプラーによって)ヒップホップの伝統的な手法で楽曲の制作ができるようになり、さらにDJ活動で培った新たな方法を取り入れることができるようになりました。今ではロサンゼルスを拠点に活動するレーベルであるThe Content (L)abelの立ち上げ、ディレクターとしても活動しています。

--- 自分の音楽を一言で表すとしたら?

楽曲のプロデュースは僕にとっての表現活動であって、今までの人生の中で出会って経験してきたこと全てのブレンドだと思っています。一言で言うなら「フュージョン」ですね。 僕には音楽的なバックグラウンドは無く、楽曲制作の過程は直感と影響を受けてきたものが強く根底にあり、限られた機材で制作しています。 幅広い感情を包みこみようなサウンドが好みですね。

--- 日本でニューアルバムと旧作の再発された感想は?

冨田勲DJ KRUSH中村照夫など日本の音楽を長年にわたって購入し、影響を受けてきました。彼らの出身地である日本でリリースできたことはとてもエキサイティングなことですし、誇りに思います。 2005年に『Loop Extensions』をリリースしたのですが、アナログで500枚だけの限定生産でした。しかし口コミでヨーロッパと日本に広がってくれたのです。それもあって今回、初期作であり、アンオフィシャルなデビュー作でもあった『Loop Extensions Deluxe』と『Mood Algorithms』をリリースしようと思いました。

--- 貴方のビートの作り方をわかりやすく教えてください。昔と今の方法はどう変わりましたか?

様々なレコードや、ヴィジュアル、アイデアからのインスピレーションをシンプルに構築しています。 まずはトラックを作る上で基本となるようなサンプリングしたり、エディットするための音素材を探します。実際の制作にはハードウェア・サンプラーを使い、サンプリング時間やエフェクトに制限はありますが、すべてのマニュピレーション作業はその“箱”を使います。ストップ・モーションで作られるアニメーションに似ていて、ステップ・モードと呼ばれるプログラム方法でトラックのビート毎、小節毎に組み立てていきます。 年月が経ってもこの方法は変わりません。大きな変化と言えば、音の幅が広がったことと、古いテクノロジーに新しいコンセプトを適合させてきたことですね。

--- そのビートの作り方を編み出したきっかけは?

最初は他の人がどのようにビートを作っているかわからなかったのですが、基本的に同じような方法でした。試しては失敗しての繰り返しで、人のインタビューをよく読んだり、本当に多くの音楽を聴いて考えました。全て一人でやってきたのです。そのおかげで多くのことを経験できました。最近になってようやく、きちんと機材の説明書を読むようになりました・・・。今ではインターネットがあるのでこのような方法で答えを見つけるのは逆に難しいかもしれません。だけど自分の直感を信じることが一番大切なことだと思います。

--- もし、自分の持っている全てのレコードと、これまで地道に作りためたループやビート集のどちらかを手放さなくてはいけないとしたら、どちらを選ぶ?その理由は?

面白い質問ですね(笑)。どちらかならループとサンプル音源を手放すことになるでしょうね。今までに数年かけて膨大な量のドラム・サウンドとサンプル・ソースのアーカイヴを作ってきましたが、レコードはそれら全ての素材であって、インスピレーションの元でもあるのです。

--- これからビートを作ってみたいという人にアドバイスをお願いします。

アドバイスとしては歴史を学んで欲しいと思います。もしそれがヒップホップなら様々なスタイルの進化の過程と様々なプロデューサーによって加えられてきた手法を理解すべきです。もちろん機材の使い方をしっかりと覚えることと、アイデア持つことも大切です。そして一番重要なことは実験的なアイデアに対してオープンな心を持つことと、楽しむことです。

ほんとうにありがとう!
HMVと日本のサポーターには感謝しています。僕の最新情報は Ddayone.comをチェックして下さい。

新譜Mood Algorithms
インスト・ヒップホップの枠を飛び越えて、もはやジャズとも形容されるビートをプロデュースするディーデイ・ワンによる待望の新作アルバム!ダウンロードやデジタルでの録音技術がまだ盛んではなかった90年代後半に制作され、カセットテープで20本のみ作られたというまさにヒップホップ黄金時代のサウンド!いまやヒップホップというジャンルの壁を越えて、多方面で活躍するDJ シャドウの後継者は間違いなくコイツだ!!


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