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太宰を読んだ人が迷い込む場所 Php新書

Takashi Saito

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569846637
ISBN 10 : 4569846637
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

太宰治の全作品から、「生れて、すみません。」(『二十世紀旗手』のエピグラフ)や「八月のおわり、私は美しいものを見た」(『満願』)といった忘れ難い文言を抽出し、太宰の「毒」の魅力を解説。『新釈諸国噺』の中の『貧の意地』のような笑える作品や、よくわからない不思議な作品も網羅する。

目次 : 1つ目の穴 太宰を読むと、「落ちていく人生」がリアルに味わえる―『東京八景』/ 2つ目の穴 太宰を読むと、革命を起こしたくなる―『斜陽』/ 3つ目の穴 太宰を読むと、ダメ人間でも救われた気になる/ 4つ目の穴 太宰を読むと、自殺願望の奇妙さを実感する/ 5つ目の穴 太宰を読むと、プライドの厄介さが身に染みる/ 6つ目の穴 太宰を読むと、「世間の怖さ」に共感してしまう―『人間失格』/ 7つ目の穴 太宰を読むと、女性がますますわからなくなる/ 8つ目の穴 太宰を読むと、古典の魅力に惑溺する/ 9つ目の穴 太宰を読むと、津軽人の本性に驚く―『津軽』ほか/ 10個目の穴 太宰を読むと、わけのわからなさがクセになる

【著者紹介】
齋藤孝 : 1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社文庫、毎日出版文化賞特別賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 鉄之助

    目次の前の「太宰 人生すごろく」が良い。著者の教え子の大学生が手書きで作ったという。「作文で先生に褒められる」→酒1合GETとか、1回の「自殺未遂」や未遂を含め4回の「心中」→ペナルティカード1枚、など太宰の人生が5ページにギュッと凝縮されていた。太宰の作品が数多く引用され、独特の著者の読み込み・解釈が面白かった。現代人の生きる苦しさが、「太宰の毒」と融合すると症状が軽減されるようだ。あぁ、もう一度、太宰を読み直しみたい、とつくづく思わせる1冊だった。

  • いたろう

    太宰治の小説から抜き出した文とその解説。齋藤さんの言葉に対する感覚の鋭さには、いつも惹きつけられるが、その齋藤さんによる太宰の解説と聞いて、これは読まずにいられないと手に取った。『その毒の強さゆえに、太宰の作品を読むと、何かに「たどり着く」というよりは、何かに「迷い込んだ」ような心持ちがするのではないか』というのは、けだし慧眼。太宰の文章は、アフォリズムに満ちているが、今まで素通りしてきた文の中にも、齋藤さんが取り出すことで、新たな表現の魅力に気づかされるものがあり、ますます太宰に「迷い込み」そうになる。

  • 陰翳rising sun

    太宰治の魅力がわかりやすく解説されている。太宰を初めて読む人にも、読んだことのある人にもオススメ。自分も案外と細かい内容を忘れていることに気付かされた。原作を再読三読しなければ。 解説は現代人へ向けたのもになっていて、例を挙げると、SNSが流行しているからこそ「人間失格」で道化という処世術を考えるとか、「斜陽」で破滅の過程を追体験して道徳観を問い直すなどなど。今の世にも通じる太宰作品のテーマがある。 全部を読めなくても三つ目の穴(第三章)と七つ目の穴(第七章)だけは読んでほしい。太宰へのイメージが変わる。

  • まゆまゆ

    まず、表紙が好き。いい写真ですよねこれ。タイトルも好き。思わず読みたくなるタイトル。太宰のハマるポイントを、10個の「穴」として紹介しています。ああ、私は10個もの穴に落ちていたのか…笑 再読したくなりました。齋藤さんも何度も触れていますが、太宰は書き出しが魅力的。読み始めた瞬間から、グッと引き込まれる書き出しが多いです。確かに、「メロスは激怒した」なんて書かれたら読まずにはいられないですよねえ😌

  • Risuke Koshiba

    齋藤孝さんの太宰の作品が大好きであろう気持ちが伝わってきました。あまり取り上げられることのない数々の作品にも光が当てられていて読んでいて嬉しい気持ちになりました。代表作以外にも、魅力的な作品が数多くあることを、少しでも多くの人に知ってもらうための一助として、この本はお薦めです。

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