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花嫁化鳥 角川文庫

Shuji Terayama

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041116487
ISBN 10 : 4041116481
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

最も“カッコイイ”文学者が描く、型破りな紀行文!

稀代の文学者・寺山修司が旅した日本各地に存在する不可思議な世界。
自らの手で集めた資料をもとに、奇妙な風習の謎を解き明かしていく。
日本人の血の原点を探った、寺山流のユニークな紀行文学。

【著者紹介】
寺山修司 : 1935年、青森県生まれ。早稲田大学中退。67年、演劇実験室「天井桟敷」を設立。演劇・映画・短歌・詩・評論など意欲的に活動。著書多数。83年、敗血症により47歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • かふ

    寺山修司の民俗学的な本なのだが、そこは寺山修司らしく週刊誌のゴシップ記事的な内容になっている。そこからの寺山修司の考察が面白くサブカルチャーというものを確立しているのかもしれない。世俗的な大衆の深層における精神というような。これはある部分柳田国男のアカデミーではなくフィルドワークという在野の思考という民俗学を継いでいるのかもしれない。エッセイ的なところから読ませる文学的な作品になっているのも今日的というより、すでに滅んでしまった世界の虚構性なのだ。

  • たぬ

    ☆4 1973年の「旅」誌に連載された日本各地の言い伝え・お祭り・伝統・風俗などのルポ。身体障害者が見世物になっているものや近親婚に迫っているものなんかは複雑な感情になってしまうけど(巻末に編集部がそこんとこ言及)、「比婆山伝綺」(ヒバゴンの初目撃情報は1970年。そんな最近なんだ!?と驚き)と「きりすと和讃」の2つ、特に「きりすと」はとても面白かった。キリストは青森で死んだ説、ロマンがあるな〜。全体の雰囲気が辺見庸『もの食う人びと』のようだった。

  • 真琴

    風葬、裸祭り、鯨の墓など、日本文化における奇妙な風習を自身を金田一耕助になぞえ旅した紀行文。寺山さんの根底に親子(母親)の血縁による絆のようなものがあるのだな、と感じました。

  • ハルト

    読了:◎ 日本における奇怪な風習。奇祭。それらがなぜ現在においても残されているのかを考察しながら、日本人観にもせまる紀行文。自身を探偵・金田一耕助となぞらえて旅をして、根底にある、呪術的な因果連鎖的血縁をひらめかしたりもする。寺山らしい土俗要素に満ちており、歴史とはただの物語や伝説でしかなかったものだった彼にとって、この旅は、しかとした現実となり、日本人の概念ともなり、現実の血肉にもなったのだと思った。

  • タニッシュ

    彗星ブッククラブ2月の本にあったので読書会の為に波動読みをしたが、森大那や他の人と読書会をした後で改めて再読し、寺山修司と一緒にじっくり旅をした。 読書会で唯一選ぶとしたらどの話かについて『浅草放浪記』がいいとの声が多かったが私は敢えて『花嫁化鳥』を一番にしたい。花嫁という語の虚構性や二度と戻れない感傷性はこの本の中のそれぞれのエピソード全てに共通する寺山修司の鋭くノスタルジックな感性となってそこかしこに咲いていたから。 引用『地上の生活では破りがたい意識の壁を砕いています』(森崎和江)が気になっている。

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