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新装版 寺山修司幻想劇集 平凡社ライブラリー

Shuji Terayama

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582768565
ISBN 10 : 4582768563
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

実験劇三部作「盲人書簡」「疫病流行記」「阿呆船」をはじめ世界にテラヤマの名を知らしめた「奴婢訓」など画期的な7作を収録した戯曲集の新装復刊。寺山自身による解題付き。

【著者紹介】
寺山修司 : 1935年、青森県生まれ。劇作家、演出家、詩人、映画作家。早稲田大学教育学部国語国文学科中退。1960〜70年代を中心に短歌、俳句、詩、戯曲、映画、評論など幅広い領域で活動。67年から亡くなるまで演劇実験室「天井桟敷」を主宰。1983年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • HANA

    見世物、継母、陸軍病院、疾病、南方憧憬…。寺山修司のシナリオより実験、幻想味の強いものを選び出した一冊。天井桟敷の芝居は今まであまり目にした事は無かったのだが、このようなシナリオを読んでいるだけでも前衛というかあの時代の妙に昏くて熱い土俗を含んだような風を感じられるような気がする。ただこれらのシナリオは劇中に様々な仕掛けがあり、やはり一見に如かずという気はする。前衛的過ぎて一シーン毎の言葉遣いに惹かれるものは多いが、全体を通じてはわかりにくい部分が多いし。一度見てみたかったが、今となっては無理だろうなあ。

  • ふくしんづけ

    〈母さん、おまえを眠ってしまったんだ。ここにあるのは皆、あたしの夢だ〉戦後幻想文学ってこういう感じなのだろうか。どこがとはハッキリ言えないが、根底にあるものが似通っている感じ。時間を経て、現実から余って≠オまう男とか。断裂する時間の幅と共に、空間的にも大振りなものが多い印象。劇の中の事象としても、舞台の外との隔たりを取り去っていく。そして台詞。滑稽に、あくまで劇の面白みとして、キャラを生かしつつ、真理である。嘘がない。〈ぼくはただの事実にすぎない…〉悲しい、情けないのに、可笑しい。

  • SAT(M)

    前衛演劇人であった寺山修司の戯曲集。真っ暗な劇場の中、マッチの明かりだけで上演される作品や、劇場のある街を舞台にして展開するメタ的なストーリーなど、その場ではないと体感できない要素をふんだんに含んでいます。小説と違い演劇なので、シナリオだけでなく演出や、劇場の空気もふくめて味わわないと作者が表現したかった所にまで至ることができないんだろうな、というもどかしさを感じながら読了。もう少し早く生まれて、リアルタイムで寺山演劇を「体験」したかったな…。

  • 空白

    タイトルを知ってただけの身毒丸の内容を知れたことが一番うれしかった。寺山の詩でも母がテーマに選ばれがちであるように、身毒丸も母子関係が描かれたのではないかと感じた。全体を通して、やっぱり寺山の感性はすごい。常人では思いつかない。

  • 九杯目

    ウテナのJ・A・シーザーがこの作品集にどんな音楽をつけたのだろう…と気になった。台詞だけでも鬼気迫る雰囲気。エロと耽美が混じる危うい言葉遣い。『レミング』の王の焼豚の作り方を喋るところにうまそうだな…と思いつつ、兄と妹の狂った会話に通じるところも感じてしまった。崩壊したバランスの中に作品がある… 役名もまた狂気を感じるものが多く、読んでいてめまいがしてくる。これ上演した時どんな感じだったんだろう…

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