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ISBN 10 : 479422530X
Content Description
16世紀に成立した建築様式である天守閣。時が下って江戸期、「天守閣にはキリストが祀られている」という説が突如広く流布し始める。さらにその後、日本起源説、中国建築の影響説と、時とともに目まぐるしく変化する、天守閣をめぐる言説の数々。はたして、天守閣にヨーロッパ文明は関係しているのか、それとも日本固有の文化なのか。各時代の膨大な歴史家の記述、建築史学の研究などを横断し、真っ当な研究からトンデモ説までをふくむ多様な言説を分析してゆくなかで浮かび上がる、日本人の幻想の系譜。
目次 : 第1章 天守閣と天主教(ハワイにそびえる天守閣/ 十八世紀からの都市伝説/ 太秦のネストリアン ほか)/ 第2章 日本、中国、そしてヨーロッパ(日本文化がかがやくとき/ 黄昏のマンチェスター学派/ モダン・デザインにながされて ほか)/ 第3章 織部灯籠とキリシタン(『古都』と『舞姫』/ つくられた伝説/ 灯篭を売るひとびと ほか)
【著者紹介】
井上章一 : 1955年、京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒、同大学院修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、国際日本文化研究センター教授を経て現在、同所長。専門は建築史・意匠論。そのほか、美人論、関西文化論など多岐にわたる分野を独自の視点から考察した著書・発言で知られる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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