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ウロボロスの環

Mariko Koike

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087700213
ISBN 10 : 4087700216
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2025
Japan

Content Description

【現代文学の名手が贈る心理小説の白眉】

人生を狂わせるほどの秘密ではなかった。
――そのはずだった。

1985年5月、彩和と俊輔の結婚を祝う会が開かれた。
前の夫を若くして亡くし、必死で幼い娘を育ててきた彩和にとって、それは人生の安泰が約束された幸福な瞬間だった。
後に、俊輔の思わぬ一面を知ることになろうとは夢にも思わず――。

綻びゆく人生における、僅かな安息。
不意におとずれる、密やかな邂逅。
廻り続ける「生」への不安を克明に描ききった、原稿1100枚に及ぶ傑作大長編。

【著者略歴】
小池真理子(こいけ・まりこ)
1952年東京都生まれ。1989年「妻の女友達」で日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。以後、95年『恋』で直木三十五賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、11年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞、21年に日本ミステリ―文学大賞を受賞。
そのほか、『無伴奏』『瑠璃の海』『望みは何と訊かれたら』『神よ憐れみたまえ』など著書多数。

【著者紹介】
小池真理子 : 1952年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒。89年「妻の女友達」で日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。以後、95年『恋』で直木三十五賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、11年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞、21年に日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • いつでも母さん

    誰にも共感できないのに最後まで読まされてしまった感じ。娘の為にと言いつつ掴めない妻、嫉妬や猜疑心を上手く飼いならせない年上の夫、夫の秘書兼運転手の青年。ハイ、そこのあなたも三者三様の人間模様が想像できるでしょ?ドロドロ系?そうなのだ、ドロドロなのだ。愛ゆえに・・な〜んてドラマが浮かぶのだが、ドラマだからもちろん山場はある。まさかの告白に啞然、残った妻に最後までなんだかもやっとするのは私だけだろうか。それにしてもちょっと長いな(汗)小池さんとは合わないのかな私【辛口御免】

  • 竹園和明

    一文一文がシルクのような気品としなやかさを湛える、著者ならではの作品だった。夫と死別し幼い娘を抱えて必死に暮らしていた主人公彩和が、骨董店を営む18歳年上の高階に見初められ結婚。ようやく安定した暮らしを送れるはずだったが…。高階の運転手野々宮との仲を執拗に疑われ、野々宮に対して妙な意識を抱くようになって行く彩和の心の変化の描写が絶妙。そして互いに惹かれ合うも、訪れる意外な結末に驚いた。最後に記された野々宮の手紙は切なく哀しく、いつまでも心を揺さぶるものだった。これぞ小池真理子劇場。文句なしの傑作だ。

  • akiᵕ̈

    青山にあるアンティークショップのオーナーをしている夫の俊輔、互いに再婚同士で自身は娘を持つ彩和、そして俊輔の運転手兼秘書をしている野々宮との3人の間に起きた約30年に渡る愛憎を描く。理想的な優しい夫が崩れ始め、彩和と野々宮との関係の行く末が絡み合いながら、誰にとっても精神上穏やかではない日々が続いていく。設定としてはありきたりではあり、じれったくもあるのだけど、どこにどう着地するのかが気になる筆致力に読まされる。ウロボロスの環のごとく回り続け巡り巡って、こちらもまた精神上穏やかではない読後にて本を閉じた。

  • らなん

    小池さん60冊目。2025年。厚さのある本で、読み始めると、娘がいる母親が、かなり年上で経営者と結婚するという。夫の機嫌を損ねないよう暮らす毎日ではあったが、娘共々何不自由のない日々でもあった。こういう日常が単々と続くのかと思っていたら、段々雲行きが怪しくなった。この辺りから先が気になり、一度は読むのをやめようかとまで思ったのが、嘘みたいな一気読みでした。やはり小池さんは、すごかった。当初は、主人公の母親が、面倒くさい人だなと好きではなかったが、それも払拭された。人生って短い。

  • どら猫さとっち

    最初の夫に先立たれた彩和は、ギャラリーのオーナーである俊輔と再婚。幸せなはずだった再婚生活。しかし、夫には酒に溺れる体質があった。そして運転手として雇っている野々宮歩と、密かな関係を築く。モラハラといえる危うい日々を過ごすうちに、夫婦の生活は幕切れを迎える。そして、そこから浮上したある秘密…。心理小説の白眉とされる長篇。濃密な物語世界と、心理サスペンスを描いてきた小説手法の巧みさは、著者ならでは。

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