新星堂が企画・販売し、東芝EMIが自社の音源から製造していたシリーズの一つ。
わりと珍しい音源が多数復刻されていたが、このロシア管弦楽作品集もその一つ。
最初に登場するのはエフレム・クルツ指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で収録されたカバレフスキーの組曲『道化師』です。
クルツはロシア出身でバレエを得意とした他、ロシアの作曲家の演奏でも定評のある演奏を残している。
この道化師、有名なギャロップの追い込みが凄く、1番の聴きどころですが他の曲も非常に充実しており、名演の一つと言えるでしょう。
次に登場するのはジョルジュ・プレートル指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で収録したもので、ボロディン『ダッタン人の踊り子』『中央アジアの草原にて』ムソルグスキー『禿山の一夜』リムスキー=コルサコフ『スペイン奇想曲』
プレートルと言えばフランスもののイメージが強いが、ここに収録された演奏はすごい!
禿山では冒頭は大袈裟すぎる表現をしたり、スペイン奇想曲の終楽章では情熱的で推進力に溢れた演奏を聴かせたり、超高速な中央アジアの草原にてだったり非常に個性的な演奏で、この時代ならでは。
録音は1960年代ですが、音質は良好です。