Symphonies Nos.82, 83, 84, 85, 86, 87 : Norrington / Zurich Chamber Orchestra (3CD)

ハイドン：パリ交響曲集（第82番『熊』、第83番『めんどり』、第84番、第85番『王妃』、第86番、第87番）
サー・ロジャー・ノリントン＆チューリッヒ室内管弦楽団（３ＣＤ）
チューリッヒ室内管、SONY Classicalセッション録音シリーズ第３弾

ノリントンはハイドンを得意としており、レコーディングでも交響曲第99〜104番、序曲、ロンドン交響曲集（第93〜104番）、協奏交響曲、チェロ協奏曲、『天地創造』、『四季』、『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』などを録音していましたが、パリ交響曲（第82〜87番）はまだだったので、今回のチューリッヒ室内管弦楽団とのレコーディングは注目されるところです。

【ノリントンとチューリッヒ室内管】
ノリントンは2011年にこのモダン楽器室内オーケストラの首席指揮者に着任し、ヴィブラート抑制奏法「ピュアトーン」も十分に浸透、もともとフットワークの良いオーケストラに音色の魅力を加え、ノリントンの手足となってその表現力をフルに発揮できるよう仕上げてきました。
　ノリントンとチューリッヒ室内管弦楽団は、これまでにモーツァルトのセレナーデ、バッハのピアノ協奏曲集、モーツァルトとベートーヴェンのピアノ協奏曲集、そしてストラヴィンスキーの『兵士の物語』という4枚のアルバムを制作していました。
　今回は、ハイドンのパリ交響曲ということで、ノリントンとチューリッヒ室内管弦楽団の共同作業の成果が、これまでのアルバム以上に功を奏しそうです。

【SONYによる前2作は優秀録音】
ちなみに前作のモーツァルトのセレナード第5番とディヴェルティメント第10番では、セッション録音ならではのマイク・セッティングの条件の良さを感じさせる近接した各楽器のリアルな質感や、除去せずに残された自然で適切な間接音の存在が、切れ味の良い躍動感のあるサウンドに繋がり、活気のある音楽を生み出していましたし、ストラヴィンスキー作品集では、ソリッドで力強い低音、中域から高域までつながりの良い音がアンサンブルの緊密な迫力、個々の奏者の優れた技量を十分に伝えていたので、今回の演奏・音質にも大いに期待できそうです。（ＨＭＶ）

【収録情報】
ハイドン：パリ交響曲集
● 交響曲第87番イ長調
● 交響曲第85番変ロ長調『王妃』
● 交響曲第83番ト短調『めんどり』
● 交響曲第84番変ホ長調
● 交響曲第86番ニ長調
● 交響曲第82番ハ長調『熊』

　チューリッヒ室内管弦楽団
　サー・ロジャー・ノリントン（指揮）

　録音時期：2014年4月
　録音場所：チューリッヒ放送スタジオ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）