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声の在りか

Haruna Terachi

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041110775
ISBN 10 : 4041110777
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2021
Japan

Content Description

「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、小学四年生の息子・晴基とそっくりの筆跡で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも夫に相談することもできない希和は、晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。誰かからの受け売りではなく、自分の言葉を取り戻すために奮闘する女性を描いた、大人の成長小説!

【著者紹介】
寺地はるな : 1977年佐賀県生まれ。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞し、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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子どもとちゃんと向き合えているか悩み、親...

投稿日:2021/07/02 (金)

子どもとちゃんと向き合えているか悩み、親同士の人間関係に悩み、言葉が通じなくなったように感じる夫との関係に悩んでいる主人公の希和。近所の民間学童「アフタースクール鐘」で勤めだす。経営者の要や、様々な境遇の小学生たちと出会いがいろんな気付きをもたらし、状況は少しずつ好転していく。後半の希和の言葉がすごくよかった。視野を広く、いろんな人に出会うのが大事なのは大人も子どもも同じだと思う。

はれ さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    以前から気になっていた寺地 はるな、読書メーター読みたい本ランキング1位、初読です。本書は、民間学童連作短編集の佳作でした。私の子供の小学生時代から10年以上経っているので、懐かしく読みました。子供が小さい時分は色々問題がありました。著者の他の作品も機会を見つけて読んでみたいと思います。 https://www.kadokawa.co.jp/topics/5828

  • さてさて

    私達は誰もが複数のコミュニティに属して毎日を生きています。人は千差万別で、満場一致でことが進む方がおかしいとも言えます。見かけ上の満場一致の裏には、自分の感情に蓋をした多くの人達の姿があるはずです。“みんなと仲良くしましょう”と、私達は大人でさえできないような高いハードルを子供達に押し付けているようなところもあります。この作品では、千差万別の感情を持つ子供達に接する中で、一つの気づきを得ていく希和の姿を見ることができました。「声の在りか」という書名に込められた寺地さんの強い想いを感じた、そんな作品でした。

  • kotetsupatapata

    星★★★★☆ 波風を立たせないよう”自分“という鎧を捨て周囲に合わせて生きているだけの主人公の希和。 自分でも分かっているのだけど、周りの空気や同調圧力で”自分の声“を蓋にしているのが伝わってきて、読んでいるこちらも息苦しくなってきました。 「トマトとりんご」での美亜ママとのやり取りでは、自分もそういって励ましていたのかな?と反省 誰かの歌ではないけど、「一人一人違っていてもいいんだよ 」と口に出すのは簡単だけど、中には“自分らしくって何?”と逆に悩む人もいるだろうし、やはり自分で解決するしかないのかな?

  • fwhd8325

    言わないでもわかるなんて、都合のいい言葉で、実際は言わないとわからない、言ってもらわなければわからない。ずっと思っていたようなことがすっと晴れたように感じました。寺地さんの作品は全部好きだけど、この作品はその中でもかなり好きな作品です。何も言わないでいることは、波風立たないかもしれないけれど、それは本当の優しなんかじゃない、大切なことは声を出さなければいけない。大切な一冊に出会えました。

  • ネギっ子gen

    題名良かった。本の手触りも装画も。ただ、一読者の勝手な思いとして、表紙上部の(たぶん)薄荷ドロップ。この横に、サ〇マドロップスの缶が描かれていれば、嬉しかったが……。<言いたいことはたくさんあるのに、今言うべきことと言うべきではないかもしれない言葉を慎重に選りわけているうちに、喉がふさがったようになる。わたしの声、と思う。飲み込み続けているうちに引っ込んでしまって>、大事な時にも、声を挙げられなくなった主人公・希和――。自身の言葉を取り戻すために奮闘する小説だが、そのリアルさが辛く、何度も手が止まった。⇒

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