Fedor Mikhailovich Dostoevskii

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罪と罰 下

Fedor Mikhailovich Dostoevskii

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003261378
ISBN 10 : 4003261372
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2000
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
江川卓 ,  

Content Description

ルージンの卑劣な工作により窮地に立たされたソーニャを弁護したラスコーリニコフは、その後ついに彼女に罪の告白を…。贖罪をうながすソーニャに、彼はつぶやく。「もしかすると、ぼくはまだ人間で、しらみではないのかもしれない…」(全三冊完結)。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nobby

    人は誰しも過ちを犯す…そして人道・規範・法律に照らし合わせられた結果から、罪を贖うため罰を受けるとされる。ただ、『罪と罰』双方とも解釈の仕方は様々だ…世俗の大半による基準で定めても、本人に響かなければ意味がない葛藤…自らの誇りあるいは蔑み、周囲からの過剰または皆無な期待や愛情故に自覚に至らない価値観は悲劇だ…それを最終的に支えるであろう家族・友人らによる愛という存在も、そこに辿り着くかは本人の生き様に起因とはまさに無限ループ…少なくとも僕は、今当たり前に感じている日常を楽しみつつ凡人として生きていきたい…

  • k5

    おおげさでなく、近代小説の完成形だと思います。構成、場面展開、キャラクター、語りなど盛り上げられるところ全部盛り上げている。そして今の自分の観点から行くと、それだけの精巧な作品世界で、饒舌かつサイコな登場人物たちが会話の軸を微妙にずらしていく快感が、シュール系のお笑いみたいだなあ、と思いました。最近、マンガ家の人が「解釈を人に委ねることが創作みたいな方法論には違和感がある」と言っているのをラジオで聞いたのですが、ドストエフスキーの世界は、読ませたい世界がしっかりありながら、僅かにズラすところが秀逸です。

  • aika

    この結末を選んだ荒くれ者のドストエフスキーは、人間の可能性を信じた、慈愛に溢れた人だと思いました。自身に根っこがないために、世俗の易しい流行りに呑み込まれる薄弱さと、たとえ身を落としたとしても、自身の罪に向き合い、支えとなるひとに導かれ、真の人間性に目覚めて救われていく。初めて読んだときには、ラスコーリニコフの病的な猟奇さばかりが目に留まりましたが、ラスコーリニコフを支えるドゥーニャとソーニャの、神聖なまでの純真さと、どのような屈辱にも耐え抜く力強さに、心を突き動かされます。女性がもつ特性が印象的です。

  • かごむし

    あの「罪と罰」を読んだぞー。と、いう達成感はある。学生の頃から、何度挑戦してもくそつまらないなと思っていた「罪と罰」が今読むと最高に面白い作品だった。エンターテイメントとしても十分面白いのに、読み終わってみればとても大きな物語である。「罪と罰」には主題があり思想があり哲学がある。そして、そのロジカルなものからはみでてしまう人間の情念、不合理、そこから生まれる信仰がある。会話劇のように進む濃厚な物語を読み終わったあとには、誰しも雄弁に語りたくなるのではないだろうか。偉大な作品であった。読んで本当によかった。

  • たか

    全3巻。有神論と無神論の対決や、貧困に喘ぐ民衆、社会主義思想への批判など、普遍的かつ哲学的なテーマを扱った非常に重厚な作品。 主人公ラスコーリニコフと、彼が犯した老婆殺しの事件を追及する予審判事ポルフィーリィとの論戦や、ラスコーリニコフの罪の意識が増長し、苦悩する様が見もの。C評価

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