言うまでもなく、ダイナソーＪr．のメジャー・デビュー・アルバムの再発企画盤。そろそろ30年になるのかと思い、昨秋に購入。前回の2006年リマスターの方は未購入なので、それとの比較はできないが、リマスターは良好。1991年のオリジナルに比べると、極端に音圧をあげることなく音はクリアーになっている。2枚目の91年のＬＡパラディアムのライヴは音質は良好だが、オーディエンスの歓声が全くといって良いほどに入っていない、いわゆる卓直結（ステレオ）サウンドボードといった感じの音。その意味ではややマニア向けかもしれない。が、30年後の今、改めて本作を聴こうという人（マニア）にはお勧めできる。個人的には気に入りました。

Jのボーカルは泣きたくなるほどヘロヘロで、ギターは切ないほど泣いていて、いつものダイナソー。純粋にカッコいいギターロック。

まちがいなく、リユニオン後の最高傑作！ ポップなメロディと轟音がバランスよく鳴っていて、のびのびと演奏している感じがする。おそらく、ここ数年各自のプロジェクト含めてひたすらライブを重ねてきた成果ではないだろうか。前作・前々作ももちろん好きだが、若干の重さが気になったのに比べて、本作はとても”抜け”が良い。イイ意味でとても聴きやすい。 Jのギターは相変わらず弾きまくり・歪みまくり・泣きまくりだが、今回はちょっぴりファンキーなのがGOOD。そして復活後の定番となった、ルーによる2曲がまたタイトで最高。マーフのドラムもおかずが多めでグルーヴィ。見た目は3人とも完全におっさんだが、過去最高に脂がのっているし、過去最高に息が合っている。若手バンドに全く負けてないどころか、相変わらず最強だ。 あと、ダイナソーはいつもそうだが、アートワークが素晴らしい。裏ジャケ/インナースリーブに至るまで、こだわりのヘンテコ（？）なセンスが炸裂。DLじゃなくて、絶対にパッケージを手に取ったほうが良い。 とにもかくにも最高だこれ。大好き。