トロンハイムの室内合唱団『アウルム』による「強い女たち」をテーマにした新録音
2006年創設の『室内合唱団アウルム(Kammerkoret Aurum)』とエヴァ・ホルム・フースネス(Eva Holm Foosnas)[1983-]は、2016年にアルバム『UR』をリリース。同じトロンハイムの音楽コミュニティの音楽家たちが「自然、人間、自然とともにある人間」をテーマにして書いた混声合唱曲を歌いました。新しいアルバム『母親たちが戦ってきたことのすべて』のテーマは「強い女たち」。ノルウェーで活動する作曲家たちの7つの作品を歌っています。
指揮者のフースネスが、2014年にノーベル平和賞を受けたパキスタンの女性マララ・ユフスザイに寄せたスヴァンヒル・アムダール・テルネスの詩に作曲した『マララ』。ノルウェー工科自然科学大学(NTNU)で教えるエレン・リンクウィスト(Ellen Lindquist)[1970-]がシリアの女性医師に寄せた『ドクトーラ』も、テルネスの詩による作品です。シンガーソングライターのトーネ・オーセ(Tone Ase)[1965-]は、ユーモリストで作家のマリアンネ・メーロイの詩「母親たちが戦ってきたことのすべて」に作曲。教皇インノケンティウス3世の作とも言われるラテン語詩による『スターバト・マーテル・ドロローサ(悲しみの御母は立ちませり)』を作曲したトロン・H・F・クヴェルノ(Trond H. F. Kverno)[1945-]は、『マタイ受難曲』など宗教的作品を多く手がけてきました。マリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン(Marianne Reidarsdatter Eriksen)[1971-]は、合唱指揮者、ソプラノ歌手など多面的な活動で知られます。『雨が降ったあと』は、5つの部分に分かれ、彼女独特のダイナミックな音楽語法で書かれた作品です。「日常」に追いまくられる女性たちを冷ややかに描いたアイリル・ノース・ホイスタの詩によるビルギット・ユーペダール(Birgit Djupedal)[1994-]の『忘れてはいけないことがありすぎる』。フースネスの「劇的、劇場的」な『黒い猿』は、少女の反抗を語るキャサリン・マンスフィールド[1888-1923]の詩に作曲され、2019年の「ウプサラ大学合唱団&アンデシュ・ヴァール作曲コンペティション」の第1位と、ニューヨークの「ORTUS 第4回国際ニューミュージック・コンペティション」受賞作のひとつに選ばれた作品です。
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【収録情報】
1. フースネス:マララ
2. オーセ:母親たちが戦ってきたことのすべて(女性参政権協会/正しい声/織物)
3. クヴェルノ:スターバト・マーテル・ドロローサ
4. エーリクセン:雨が降ったあと
5. ユーペダール:忘れてはいけないことがありすぎる
6. リンクウィスト:ドクトーラ
7. フースネス:黒い猿
室内合唱団アウルム
ヴァレリア・ナイラ・リレビェルカ(ソロ:1)
クリスチャン・スレッタ(ソロ:4)
ハンネ・マーリト・モルダール・イーヴェシェン(ソロ:4)
エヴァ・ホルム・フースネス(指揮)
録音時期:2019年11月、2020年11月
録音場所:ノルウェー、セルビュ、セルビュ教会
録音方式:ステレオ(DXD 24bit/352.8kHz/セッション)
制作、バランスエンジニアリング、編集、ミクシング、マスタリング:モッテン・リンドベルグ
SACD Hybrid / MQA-CD
SACD: 5.0 multichannel DSD / 2.0 stereo DSD
RedBook PCM: MQA CD