CD

Complete Piano Sonatas : Irina Mejoueva (2020)(9CD)

Beethoven (1770-1827)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
BJN1005
Number of Discs
:
9
Label
:
Format
:
CD

Product Description


虚心坦懐な眼差しがスコアの未踏の領域を照らし出す〜
ベートーヴェンの真髄を伝える新たな名演


「BIJIN CLASSICAL(ビジン・クラシカル)」の第5弾リリースは、イリーナ・メジューエワによる記念碑的な『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集』。世界中がコロナ禍で閉塞感に包まれていた2020年6月〜7月に富山県魚津市の新川文化ホールで行われた全32曲のセッション録音で、メジューエワにとって2度目の全集となります。
 「レコード芸術特選盤」に輝くなど各方面から高い評価を受けた第1回目の全集(2007年〜2009年録音)から十余年の歳月を経て、メジューエワはさらに驚異的な深化を遂げました。ストレートかつ内面的で精神性に富む解釈や、多彩で豊かな音色を生み出す繊細なタッチ、堂々としたスケール感はそのままに、思い切りの良さや即興性が加わったピアニズムは、もはや無双状態。重厚で堅固な造型の中に強烈なエネルギーが迸るさまは、「これぞまさにベートーヴェン」と聴き手を唸らせずにはおかないでしょう。新奇なことは何もないのに、すべてが新鮮で示唆に富んで聴こえるという、奇跡的な名演揃いです。
 使用楽器は、1922年製のヴィンテージ・スタインウェイ(ニューヨーク製)。ベートーヴェンの真髄を伝える名演を、ナチュラルなワンポイント録音でお届けします。(販売元情報)

【収録情報】
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集


Disc1
● ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1
● ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2
● ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3

Disc2
● ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 Op.10-1
● ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 Op.10-2
● ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 Op.10-3
● ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13『悲愴』

Disc3
● ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 Op.7
● ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1
● ピアノ・ソナタ第10番ト長調 Op.14-2
● ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op.26

Disc4
● ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調 Op.22
● ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1
● ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2『月光』
● ピアノ・ソナタ第15番ニ長調 Op.28『田園』

Disc5
● ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
● ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2
● ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3

Disc6
● ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
● ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2
● ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53『ワルトシュタイン』
● ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調 Op.54
● ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57『熱情』

Disc7
● ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78
● ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79
● ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a『告別』
● ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90

Disc8
● ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
● ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 Op.106『ハンマークラヴィーア』

Disc9
● ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
● ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
● ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111

 イリーナ・メジューエワ(ピアノ/1922年製のニューヨーク・スタインウェイ)

 録音時期:2020年6月〜7月
 録音場所:富山県魚津市、新川文化ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル96kHz+24Bit/セッション)
 発売元:日本ピアノサービス株式会社


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  1回目とは比較にならぬほど更に深く豊...

投稿日:2020/12/28 (月)

  1回目とは比較にならぬほど更に深く豊かで自由になった出来ばえ。ここまで大きく変わるとは思わなかったので非常にうれしく思う。楽器の豊潤な響きやまろやかなコクが素直に録られていて聴いていると実に嬉しくなる。   今年はコロナ禍で彼女のベートーヴェン・ソナタ全集リサイタルも中止になる回もあり、残念な年となってしまった。チケットはとっていたが聴けなかった自分としてはその渇きを癒すに余りあるリリース。   日本の茶道や芸の世界で「守破離」という言われ方があるそうだが、メジューエワの当全集はまさに守破離の境地ではないだろうか。オーバーなと思われるかもしれないが伝統と楽譜の言いたいことを守りつつ、その殻を破り、さらに高みへと離れていくように思えてならない。   音に厚みと余裕がある。解釈に見据えるべき点が定まっているからこそ演奏に自負が生まれ、1922年製スタインウェイの楽器演への愛着と相性があるからこそ音の出し方に自信が生まれ結果として堂々とした演奏になっているのではと私は思っている。   おりしも同じ時期に同じ全集をD.バレンボイムがドイツ・グラモフォンからリリースしている。こちらも愛聴しているが、興味深いことにそれぞれの個性がきちんと出て、それゆえにベートーヴェンのソナタが面白くなっていることも付記しておきたい。バレンボイムのそれは、バレンボイムという大作家がベートーヴェンの一生を大河小説に著したような大きな流れをなしていると思う。ワーグナーの楽劇のごとき大きな流れに聴こえるのもバレンボイムならではと思う。 それに対しメジューエワの当全集はベートーヴェンの一生を追いかけてはいるが、大河小説というよりはその時々の彼の心に浮かんだ思想や人生の「スナップショット」を撮影しているかのよう。いろいろな時期や激動の時代を激動的に生きたベートーヴェンを生々しく、フレッシュな感情表現をもって32枚続けて観る個展に参加しているような印象を持っている。   どちらが良い、ということではない。それぞれがベートーヴェンの心に近づこうと、それぞれの「視点」でフォーカスを当てているだけ。二つとも収録時期もほぼ同じ、コロナ禍のさなかである。当然思うところがあって収録に向かったであろう。 その「思うところ」への所信表明や、コロナ禍で苦しむ中でその苦難に立ち向かっていこうという気概など、聴く我々へのメッセージが濃密に込められていると思う。そしてベートーヴェンの作品はをういった「気概」や「想い」を付託することができる大きな器である。だからこそバレンボイムも当盤のメジューエワもベートヴェンのピアノ・ソナタ全集収録に臨んだのであろう。 そこに想いを寄せて聴いてみることが「2020年」を体験し、生きてきた我々の課題であり、「その後」について歩いていく励みとなると確信している。   聴くべき全集です。お勧めします。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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