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ハルモニア

鹿島田真希

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784104695041
ISBN 10 : 4104695041
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2013
Japan

Content Description

きみが音楽の魂ならば、ぼくは音楽の肉体だ──二人の音大生の恋と運命を描く、芥川賞受賞第一作。

きみはぼんやりしているぼくを押し倒して唇を寄せてくる。このセックスはスケルツォみたいだな、とぼくは思う──スラブ系の血をひく天才美少女、その才能を誰よりも理解し、自由を受け入れる優しい青年。作曲家志望の二人と個性豊かな友人たちの恋と友情。音楽の秘密を探し、新しい音楽を作るのに必要なものは何かを問う表題作に最新短編を併録。

【著者紹介】
鹿島田真希 : 1976年東京生まれ。大学在学中の1999年、「二匹」で第35回文藝賞を受賞しデビュー。2005年『六〇〇〇度の愛』で三島由紀夫賞受賞。2007年『ピカルディーの三度』で野間文芸新人賞受賞。2009年『ゼロの王国』で第5回絲山賞を受賞。2012年『冥土めぐり』で第147回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ちょろんこ*勉強のため休止中

    音楽関係の仕事をしている知人が「有名なオペラ歌手ほど、自分の環境や気分を大事にして、自分のイヤな事は絶対にやらない」と言っていたのを思い出しました。「そういう人でないと売れない」とも断言していたな。本書ではトンボが自分の居心地よい収まり場所を見つけられて、ある意味ハッピーエンドですね。ただこれは二人が異性だからこそ成り立ったのかも。同性同士だとモーツアルトとサリエリのような関係になっていた可能性もある気がします。『砂糖菓子哀歌』も雰囲気が独特で良かった。感覚的で胸に響きました。

  • 七色一味

    読破。表紙ほどの爽やかさはないな。また、音楽が聞こえてくることもない。強い自我を持つヒロインに振り回される主人公が妙に弱々しくて、馴染めなかった。小難しい比喩とか、よくわからん「感性」なんて衣に包まれてはいるが、要は何を言いたいのかわからん物語でした。

  • らむり

    ナジャと中島さん。2人の正反対な女性が登場します。どっちかって言うと、私はナジャ派。お互いを必要とし合う男女関係はいいですね。

  • Koning

    音大の作曲科の学生の自分探しと魂の半身探しとそんな話(って、書いちゃうと味も素っ気もないな)。メシアンと言われてもやっぱりメシアンのあれやこれやを思い出しちゃうのでうーんこっから臭いを消して魂の揺らがぬ曲かぁ……等とどうでもいい隘路に嵌ったりもしつつ。何だかんだでこの短編については悪くないというか今どきのブンガクらしい読みやすさと深さがあってよかったんじゃないかと。この人の芥川受賞作は未読なんでそれも読まねばですかね。

  • Mumiu

    懐かしい日々。初めてつきあった人と休日をふたりで過ごしていた。わたしに語りかけてきているその人をよそに、ピアノ曲のあるフレーズが頭を繰り返しリフレインして離れない。きみの視線を感じてなおフレーズが響きっぱなしだ。そんなことを思い出した「ハルモニア」。トンボくんの「持たざるもの」としての矜恃が素晴らしい。ルツ子のお眼鏡に適うだけあります。同時収録「砂糖菓子」、当事者の双方が満足して迎えることのできる、「恋愛の終焉」なんて、そうあるもんじゃないよね。

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