Books

芸術人類学講義 ちくま新書

鶴岡真弓

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480072894
ISBN 10 : 4480072896
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「ライオン・マン」―今からおよそ四万年前、世界最古の動物彫刻が現生人類の手によって創られた。材料はマンモスの象牙。二十世紀後半、ドイツ・シュターデル洞窟で発見された、ヒトとライオンを合体させた現実にはありえないハイブリッド・フィギュアはラスコー壁画より古い。人類はなぜ、「芸術」を欲するのか。人類は「神とともに生きる」ことを選んだ時より、「創造する種」としての歩みを始めた。多摩美術大学「芸術人類学研究所」が新しい学問の眺望を、本書において問いかける。

目次 : 序章 「芸術人類」の誕生―「根源からの思考」(生命の「臨界」と芸術の「根源」/ 「他者」から拓かれたアート)/ 第1章 爆発、丸石神、グラン=ギニョルな未来(芸術人類学とはなにか/ 岡本太郎と「芸術は爆発だ!」/ 石子と丸石―二つの石をめぐって/ 日本列島と“大地?”)/ 第2章 「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」―分節されない皮膚(「ホモ・オルナートゥス:飾るヒト」の誕生/ 「アール・デコ」と「プリミティヴ・アート」/ シベリア「生死の皮」のインターフェース/ 反転と生命循環/ モリスと「装飾」の古層/ モリスと人類学/ 装飾主義:オーナメンタリズムへ)/ 第3章 野外をゆく詩学(遊歩による構想―ポエジーの探究/ 詩的トポスとしての小さな家―地上的次元/ エクリチュールとしての造本―メディア的貫通/ 想像力と“インク”による書物論―物理学的/ 物の秘めたる―美術家たちの言語/ Inversionと複素数の構造―数学的/ Air Language―空中の本へ)/ 第4章 「東方哲学」の樹立に向けて(インド、神智学、近代仏教/ 「翁の発生」の射程/ 「国栖」をめぐって/ 「如来蔵」の哲学―折口信夫の「古代」と鈴木大拙の「霊性」が出逢う/ 「東方哲学」の樹立に向けて)

【著者紹介】
鶴岡真弓 : 芸術文明史家。多摩美術大学芸術人類学研究所所長、教授。ケルト芸術文化・ユーロ=アジア諸民族「生命デザイン」を追跡中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 前田まさき|採用プロデューサー

    ところで「芸術」がもたらす不思議な力について、古代ギリシャの哲学者アリストテレスはその『詩学〔作る技術]』に記しました。歴史家と芸術家の違いは、散文で書くか韻文で書くかの違いではなく、歴史家は「実際に起こった出来事」を語るのに対して、詩人(芸術家)はこれから「起こるであろうような出来事」を語るのだと(p.9)。

  • ハルト

    読了:◎ 「根源からの思考」にして「根源への思考」。過去から未来へ、未来から過去への「生命循環」。そこから生まれる芸術人類学。そしてそこを起点に、岡本太郎や丸石神やウィリアム・モリスやナナイ族の装飾、詩ポエジーの探求、東方哲学に神智学に祝祭学があり、それぞれが始原の芸術として深めていくのを目的に、研究を推し進めている。興味深かったのは、装飾について書かれた章でした。

  • ジュリ(村上)

    芸術人類学の確立という意図に満ちた著作。ただ、扱っている材料は全て幅広く具体的で面白いのだが、そこから各章でメッセージを紡ぎ出す段階になると途端にぼんやりとしたイメージのような記述になってしまう。特に序章は芸術人類学を美学と文化人類学に還元させないための抽象的な文句が並び読者を退屈させる。読者は芸術人類学に興味があるのではなく美学+文化人類学の交差点で著者が考えていることを知りたいのだからそれを誠実に語ってくれればよいのである。扱われている材料自体は有名でない事項も多く面白いので今後の活躍を期待したい。

  • rico

    鶴岡真弓さんってこんなに奇怪な日本語を書く人だったか・・?と、「ケルト/装飾的思考」を引っ張り出してみたが、昔読んだ時の印象と変わらず、ぐいぐいと引き込まれることに安心して本を閉じ、そして改めて不審に思う。いったい何が起こったんでしょうか。

  • Tatsuo Mizouchi

    多摩藝大芸術人類学研究所による「芸術人類学講義 (ちくま新書)」を読む。科学がスナップショット的に、あるいはコンテナ空間として切り刻み、要素還元するに対して、芸術は科学が切り刻んだものを再構成したり、捨象された切りくずを顕在化する役割といえるかも。芸術人類学はその活動を研究すること。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items