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病が語る日本史

酒井シヅ著

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061598867
ISBN 10 : 4061598864
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2008
Japan

Content Description

古来、日本人はいかに病気と闘ってきたか。人骨や糞石には古代の人々が病んだ痕が遺されている。結核・痘瘡・マラリアなどの蔓延に戦いた平安時代の人々は、それを怨霊や物の怪の祟りと考え、その調伏を祈った。贅沢病といえる糖尿病で苦しんだ道長、胃ガンで悶え死にした信玄や家康。歴史上の人物の死因など盛り沢山の逸話を交え綴る病気の文化史。

目次 : 第1部 病の記録(骨や遺物が語る病/ 古代人の病/ 疫病と天皇/ 光明皇后と施療/ 糖尿病と藤原一族/ 怨霊と物の怪/ マラリア(おこり)の蔓延/ 寄生虫との長いつきあい)/ 第2部 時代を映す病(ガンと天下統一/ 江戸時代に多い眼病/ 万病のもと風邪/ 不当に差別されたらい・ハンセン病/ 脚気論争/ コレラの恐怖/ 天然痘と種痘/ 梅毒の経路は?/ 最初の職業病/ 長い歴史をもつ赤痢/ かつては「命定め」の麻疹)/ 第3部 変わる病気像(明治時代のガン患者/ 死病として恐れられた結核/ ネズミ買い上げ―ペスト流行/ 事件簿とエピソード/ 消えた病気/ 新しく現れた病気/ 平均寿命と死生観)

【著者紹介】
酒井シヅ : 1935年静岡県生まれ。三重県立大学医学部卒業。東京大学大学院修了。医史学専攻。順天堂大学医学部教授を経て、順天堂大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • HANA

    古代から現在まで人間は常に病と共に歩んできた。これは日本が病とどう向き合ってきたか、病が日本史にどのような影響を与えていたかを考察した一冊。とはいえ小さなエピソードの積み重ねなので、どの部分も重苦しくはなく楽しんで読む事ができた。特に病が時代によってどのように捉えられてきたのかという部分と、新しい病とそれに対する対処、西洋医学による革新等の部分が特に興味深く読める。こう見てみると現代って医術の観点から見ると本当にありがたい時代である事がわかるなあ。今だと治る病気が昔なら死病というのもよくあったみたいだし。

  • shikashika555

    古代より人々が病というものをどう捉えていたのか。 疫神や怨霊と捉えていた時代からはじまって、痘瘡、糖尿病、マラリヤや寄生虫、脚気、ガンなど(天然痘は撲滅されてるが)現代人も病む病がどのようであったのかを記録をもとにまとめられている。 面白かったのが時代劇で出てくる「癪」や「疝気」について解説してくれている章。疑問に思いながらも知らぬまま来てしまった事を詳しく教わって(でもよくわからないが)知ることが出来た。 あと、売血制度が無くなったきっかけがライシャワー事件であったことを知らなかった。そうだったのか。

  • 翔亀

    【コロナ47】医史学者による縄文時代から現代までの病気史。通史ではなくトピックス(主に疾病別)ごとのエッセイを集大成したのもなので読み易く、それでいて網羅的なのでこの分野の全体像も把握できる。マクニール「疫病と世界史」【コロナ2】みたいな、疾病が日本史を動かしたとする分析ではないが、日本人も常に病気、特に伝染病に苦しんできたことがよくわかる。世界史に比べれば、少しは馴染みのある日本史だが、そうだったんだと初めて知ることばかりだった。改めて"病"という眼で日本史を全く見てこなかったことを痛感する。↓

  • Galilei

    幕末のコレラ大流行により急加速で維新となった事は目からウロコです。なるほど、1858年の大流行以降、攘夷と称し、実は感染者の外国人のせん滅が流布した事は当然です。旗本一万旗といいながら、京の倒幕に出仕せずにいたのは、武士が西国のコレラ感染を恐れ、感染者が江戸へ戻って感染拡大を盾に出兵せず、本音は江戸に引っ込んでいたかったのでしょう。その証しは新撰組で、無頼の浪人者なら感染を恐れない者がいくらでもいるので、旧来の旗本は面子どころでなかったのでしょう。一方、長州と薩摩は密貿易で海外事情に精通してました。続く

  • ちゃま坊

    歴史小説を読んでいるとよく病気に出会う。重要人物の病気は歴史を変えてしまうことだってある。天然痘、結核、ライ病、梅毒、寄生虫疾患、コロリ、脚気、眼病・・・気になる病気を解説。

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