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一緒に遭難したいひと 1

西村しのぶ

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784063375619
ISBN 10 : 4063375617
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2005
Japan

Customer Reviews

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これは西村しのぶにとって大きなターニング...

投稿日:2021/03/13 (土)

これは西村しのぶにとって大きなターニングポイントになるはずだった作品である。 はずだった、というのはつまりは、ならなかったということで、実に惜しい。 キリエはフーテンのライター業。生活はカツカツだけど、男の子たちにおごらせて、お洒落も楽しみながら、いとこの絵衣子と一緒に楽しく暮らしている。 そんな中、確定申告に行った税務署で、職員のマキオと出会う。背が低くて眼鏡(決してオシャレメガネではない)をかけていて野暮ったい。 そんなマキオだけれど、真剣にキリエのことを考えて忠告してくる姿にキリエは惚れてしまい、めでたく仲良しカップルになる。 普通じゃん?野暮ったいけどそんな彼氏が私にとっては誰よりもかっこいいの!って話なんてさ、女性向けのマンガのむしろ王道じゃん?と思うだろうか。 西村しのぶの作品を多数読んできた人ならわかるだろうが、『一緒に遭難したい人』以前、この人の作品にはビッチ(失礼)しか出てこなかったのである。 野暮ったいけど自分を一途に大事にしてくれる公務員なんかに惚れるような女は出てきたためしがなかったのだ。 そして男性キャラのほうも、お洒落で遊び人で背の高い奴しか出てこなかったのである。 これは作者の私生活が大きなインスピレーションを与えたからだと私は思っている。 『下山手ドレス』などのエッセイマンガからチラチラうかがい知れるように、彼女はおそらくカタイ職業の男性と結婚した。 それも多分、(ダサくはないかもしれないが)特段オシャレではない男性と。 このことがマキオというキャラクターを生み出す大きなきっかけになったのではないかと勝手に推察している。 まさか西村しのぶのマンガにこんなキャラクターと設定が出てくるなんて!新境地!と思っていたのだが、 のろのろと巻を重ねるごとに、ただ単純にディテールを楽しむだけのマンガになり、ふっつりと中断している。 西村しのぶ作品は、『サードガール』にしろ『RUSH』にしろ、未完の作品だらけなのでそのこと自体はまあいいのだが、せっかく彼女にとって新境地を開く作品だったのに、 「野暮ったいけれど素敵な男」との恋愛という一つの柱を適当に放置して描かれてしまったのが何とも惜しいのだ。 惜しいけれども、それでも1巻だけ読んで、西村しのぶが切り開けたかもしれない新しい世界に触れてみるのもいいと思う。

苺 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 速魚

    西村画伯、ロンゲ牧場がでない作品って これくらいじゃないですか。 キレイな女子は 年取ったら、誰にご飯御馳走してもらうんだろう...。

  • 松子

    やっと、一巻が読めた!! 図書館ってありがたい。 キリちゃんとマキちゃん、そして絵衣子の関係がやっとわかった。 何とも言えず、ほのぼのした感じがある。 そして、出てくる背景が三宮だったりと、知っているところが出てくるのはうれしい。

  • ジェミジェム

    細かい突っ込みどころはまとめて特殊な時代のせいにするとして、サクッと読めるしたのしい気持ちになれる。おしゃれに余念がない美人アラサー女子2人と男性たちの恋愛ものだから、めちゃギスギスしたりドロドロしたりするんやろ..と思いきや、男勝りで面白い女子コンビに思わずけらけら笑いたくなる軽快さがよき!定職なく夜遊びしまくる女ふたりの共同生活は貧乏との戦いなのに、何故だか前向きにまともな生活を送る気にさせてくれる妙作。明るくそして思いきり自由に、哀愁を蹴散らしながらすすむ彼女たちが最高。

  • パンダプー

    本整理中。ブックオフへ。バブル??表紙に庵野秀明推薦の帯あり。一巻で挫折だわー

  • Aladdin

    27歳にもなって、あんまり働いてもいなくて、毎日遊んでいるみたいに暮らしているなんて、なんて楽しそう。服装にバブルの時代を感じますが、連載スタートしたの、1990年だったのでそりゃしょうがないですね。

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