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誤解を招いたとしたら申し訳ない 政治の言葉 / 言葉の政治 講談社選書メチエ

藤川直也

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065386439
ISBN 10 : 4065386438
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

そんな言い訳通用しません!
「そんなつもりはなかった」という言い逃れ、「誤解を招いたとしたら申し訳ない」という謝罪もどき(「心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」!? )、「広く募ってはいたが募集はしていない」のような言葉の意味を捻じ曲げる試み、「選挙が盗まれた!」「フェイクニュース!」という挙証なき放言、「うちでネットフリックスでも見ない?」などの言外の意味や隠語による駆け引き、「差別するつもりはないんだけど‥」「これはオフレコだけど‥」と予防線を張ったうえであからさまな差別発言をするイチジクの葉(「小説家のSFと考えてください」!? )‥‥言葉と責任の関係をあやふやにしようとする企みは、事例に事欠くことがない。
こうした発言の何が問題なのか――コミュニケーションの何を脅かしていることになるのか――、言葉と責任の関係はどうなっているのか――両者の関係の揺らぎはどのようであるのか――、そしてそれらの発言が図らずも暴き出す言葉とコミュニケーションをめぐるある真理の裏面とは何であるのか――。
言葉が溢れ、さまよい、傷つける時代に、気鋭の言語哲学者がデザインする、本当に豊かなコミュニケーションのかたち。

[目次]
はじめに
第一章 「そんなつもりはなかった」
第二章 言質を与える――言行一致の責任
第三章 意図しない表の意味・ほのめかされる裏の意味
第四章 なぜ言わなくても伝わるのか――グライスの語用論
第五章 なぜ思いもよらないことが伝わってしまうのか――誤解と文脈
第六章 誤解じゃないって本当にわかるんですか?――知識と意味の否認可能性
第七章 「いいね」と「そんなつもりはなかった」
第八章 多様化する意味の否認可能性
第九章 犬笛とイチジクの葉
第十章 揺らぐ表と裏の境界線
第十一章 誤解だけど誤解じゃない――聞き手の意味
第十二章 言葉の意味を捻じ曲げる
第十三章 意味の遊びと意味の交渉
第十四章 「誤解を招いたとしたら申し訳ない」
おわりに

文献表
あとがき

【著者紹介】
藤川直也 : 東京大学大学院総合文化研究科准教授。博士(文学)。専門は言語哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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