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富豪刑事 新潮文庫

Tsutsui Yasutaka

User Review :4.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101171166
ISBN 10 : 4101171165
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1984
Japan
Series
:

Product Description

キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。金を湯水のように使って。

Content Description

キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくゆらせた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を…次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。靴底をすり減らして聞き込みに歩く“刑事もの”の常識を逆転し、この世で万能の金の魔力を巧みに使ったさまざまなトリックを構成。SFの鬼才がまったく新しいミステリーに挑戦した傑作。

【著者紹介】
筒井康隆 : 1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。’60年、弟3人とSF同人誌“NULL”を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が“宝石”に転載される。’65年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、’92年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。’96年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。’97年、パゾリーニ賞受賞。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。’02年、紫綬褒章受章。’10年、菊池寛賞受賞。’17年、『モナドの領域』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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このアイデアがすばらしいですね。“富豪刑...

投稿日:2012/02/10 (金)

このアイデアがすばらしいですね。“富豪刑事”という設定一つで、色んな話が膨らみます。TV化を最初から狙っていたんじゃないかというくらい、TV向けのお話ですね。また同僚刑事たちのやりとりや、息子の活躍に毎度極度な感動を起こし発作を起こす父上など、筒井さんらしいユーモアが効いていてくすくす笑いました。「お金」と「権力」を最大限に生かして事件を解決するのはこのお話の前提なのでそれはいいんですが、プラスアルファ主人公の人間性であったり頭脳であったり、「富豪」だけではないという追加要素が効いてるともっと面白かったと思います。

peko-rock さん | 大阪府 | 不明

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【概要】 深田恭子主演でドラマ化された作...

投稿日:2010/01/15 (金)

【概要】 深田恭子主演でドラマ化された作品の原作本。 ”富豪刑事”と呼ばれる刑事・神戸大助は、大富豪・神戸喜久右衛門の一人息子。 庶民では考えもしないような方法で、難事件を次々と解決していく。 ただし金を湯水のように使って… ”富豪刑事の囮”, ”密室の富豪刑事”, ”富豪刑事のスティング”, ”ホテルの富豪刑事”の4編を収録。    【感想】 TVドラマの富豪刑事デラックスが面白かったんで、原作を読んでみました。 さすがは”富豪刑事”だけあって、ものすごいミステリーでした… よくまぁこんな解決策が出てくるもんやなぁ…と。 あと、文体というか書き方の手法というか…その辺にも特徴があって面白かったです。

NoViTa さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ehirano1

    筒井御大のやりたい放題という作品でした(笑)。でもなんかクセになりそうです。

  • absinthe

    主人公がやたらと控えめで驚いた。いつもオドオドしており、最近だと金持ちはこう書くという常識の反対を行く。シリーズというと同じ骨組みに飾りつけだけ変えるものが多いが中、本作は短編4編まったく型にはまらず同じシリーズとは思えないほど異なる。一度使ったパターンは、型ごと壊さないと気が済まないのは筒井さんのこだわりか。ここまで新しいものを求め続けると、正直この作家に長期シリーズは無理だと思われる。文体というか表現そのものを味わうべき作品で、映像化には向いてない。

  • じいじ

     筒井康隆の喜劇ミステリーは最高です。綿密に計算されたハチャメチャ劇が何とも言えない面白さだ。主人公は、ハバナから取り寄せた1本8000円の葉巻をくゆらせ、颯爽とキャデラックを乗り回すちょっとキザで小粋な刑事。金にモノを言わせて、密室殺人事件、誘拐事件…を次々に解決していきます。痛快、奇想天外、ちょっぴり風刺も効いて、ほんのりお色気もあって…疲れた頭脳をすっきり、しゃっきりさせるには恰好の本です。私も、彼のような使い切れないほどの財産を持った父親、否パトロンが欲しいものだ…。

  • 優希

    面白かったです。斬新な発想が見られました。キャデラックを乗り回し、最高のハバナの葉巻をくゆらせる「富豪刑事」が迷宮入りの事件を解決して行きます。4つの事件を織り込んでいますが、どれとして同じような事件はなく、トリックもそれぞれ異なっていました。ただ、解決するのにお金の力を巧みに遣うのが反則に思えます。そこが新しいミステリーと言えるところでしょう。肩が凝らず、サクッと読めますが、ぶっ飛んでいるのが筒井サンらしいところです。

  • kk

    大金持ちの刑事が財力にモノを言わせて事件を解決していくというお話。「足で稼ぐ地道な捜査」のパロディでしょうか。いずれにしても、登場人物のキャラは十分以上に立ってるし、お話の運びも小説ならではの楽しい流れ。筒井康隆の面目躍如といった感じでしょうか(と言っときながら、ゴメンなさい、実はkk、この先生の本はあんまり読んでませんのじゃ)。

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