Product Details
ISBN 10 : 4911308087
Content Description
どうして、いつまで、どうやって、
僕らは物語(おはなし)を作るのだろう。
いくつもの時代のカルチャーを経巡りながら、
ささやかに失われてばかりの生と語りの歴史をかたる、
はじめてのフィクション(=小説・詩歌・批評)集。
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[推薦]
町屋良平(小説家)
この本は言葉への恋愛小説だ。恋は苦しい。まるで人生みたいに? 恋は醜い。まるで人間みたいに? 恋は美しい。まるで世界みたいに? 恋は重い。まるで生死みたいに? 私は言葉より早く死んじゃうのに、どうしてこの小説は言葉を愛せると信じさせてくれるのだろう。
山内マリコ(小説家)
若さという足かせ、時代という苦難、増殖するノイズ‥‥それらを「言葉」で超克しようと格闘した日々の全記録。東日本大震災からコロナ禍までの“極私的な自粛期間”に創作されたすべての作品は、信じるに足る、永遠の宝物だ。
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●著者の笠井康平は、2018年5月にいぬのせなか座のメンバーとなり、当時最新のデータ処理や法制度などを現代文学の知と慣習に独自の文体でつないだ『私的なものへの配慮No.3』などを発表してきました。「自分のつづきを書こう。」をコンセプトに、「原稿料」や「契約(書)」について考えるメディア「作家の手帖」の共同編集長も務めています。その著者が、20代半ばから続く約10年の「極私的な自粛期間」に書き溜めてきたフィクションを精選し刊行する、待望の作品集です。
●情報メディア環境の変質が「ふつうのひと」の暮らしをどこまで変えた/変えなかったのか。人々は、どのように自分のための物語をつくり、それを支えに生き、あるいは失敗するのか。中世の和歌文化から近代の歴史物語、近未来の観光・医療まで、なにより東日本大震災と新型コロナウイルス感染症の間にあったはずの(もう忘れられつつある)「時代の気分」をめぐっていく、20編。
●いま、日本語の書き言葉はだれに書かれ、読まれているのか。新しい「文学」の現場はどこにあるのか。一般的には異なるものとされることの多い諸形式(短歌、改行詩、散文詩、書評、日記、報道記録、エッセイ、小説、舞台美術、ゲームの二次創作など)を、そのどれもが「現代の文芸」でしかいられないという考え方のもと、1冊にまとめています。
●巻末にはそれ自体がひとつの作品としても読める全編自作解題(約1.5万字)つき。
【著者紹介】
笠井康平 : 1988年生まれ。「もの書き」が生活に役立つ知識を持ち寄るメディア「作家の手帖」の共同編集長として、日本初訳のヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(葛川篤訳)復刊にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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