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歴屍物語集成 畏怖

矢野隆

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784120057793
ISBN 10 : 4120057798
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

歴史小説家たちが紡ぐ時代の違う五つの物語が、あるひとつの「怪異」で繋がる。
読後に訪れるこの震えは、恐怖か、驚愕か――?
異端にして傑作の歴史小説集、ここに誕生。

5つの「畏怖」が、この国の歴史を塗り替える
矢野 隆 有我 ――鎌倉時代、壱岐。元寇に抗う男に訪れたある異常。
天野純希 死霊の山 ――室町時代、近江比叡山。霊峰に現れた狐憑きの正体は。
西條奈加 土筆の指 ――江戸時代初期 中部地方。墓の土饅頭から土筆が生え‥‥。
蝉谷めぐ実 肉当て京伝 ――江戸時代後期、江戸市中。山東京伝の妻は、自らを「人魚」だという。
澤田瞳子 ねむり猫 ――江戸時代末期、大奥。城内に現れる不可思議な病。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    本書は、人気作家(矢野隆のみ初読)によるアンソロジー、伝奇歴屍鬼怪異譚遠野物語連作短編集でした。オススメは、天野 純希『死霊の山』&蟬谷 めぐ実『肉当て京伝』です。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2024/04/005779.html

  • いつでも母さん

    「屍」歴史の底から這い寄るーもうそれだけで私の苦手なジャンル・・なのに読んじゃった。読めちゃった。それはね、そこに哀切があったからだ。年代順(元寇の戦いの壱岐から徳川家慶の江戸城大奥まで)に5話の書き下ろし。作家陣も好い。確かに人間の力ではどうにもならない事(力)ってあると思う。どれも好かったが西條さん、澤田さんが印象深い。

  • ちょろこ

    イケる屍の一冊。歴史と生きる屍ゾンビの組み合わせは思ったよりイケる。名だたる作家陣が大いに想像力を踊らせて描いてくれた豪華な短編集は王道の屍シーン有り、史実にひっそり絡む屍有り、せつない屍有り…で時代も違う色とりどりのゾンビたちが跋扈する。中でも天野さんの「死霊の山」はこれも有りかも、なんて思わせてくれる創造とラストシーンの余韻までが巧い。西條さんは"土筆の手"が見せる執念がいい。いいぞ!って感じ。蝉谷さんは男女の心の揺れ、澤田さんはせつなさ全開がいい。序章と終章、あの方を登場させる粋なはからいもイケた。

  • モルク

    5人の作家さんによる畏怖、蘇る人間ゾンビなどを描く時代小説短編集。歴史的事件、人物をモチーフにしたものなどとても興味深い。主人の娘との結婚を認めてもらうため自分が死んでゾンビになったことにも気づかず元寇と戦い続ける後家人の話矢野隆氏の「有我」が好き。元寇が発する「キョンシ」ってあの「キョンシー」のことだよね。女房が人魚だった蝉谷めぐ美氏の「肉当て京伝」も心そそられた。どの作品もそこまで怖くないが、表紙がおどろおどろしく一番怖いかも。

  • タイ子

    すごいわ〜、ゾンビ出現です。ずっと昔の噺。日本と元との戦、信長による比叡山の焼き討ち、などなど。5人の作家たちによる世にも恐ろしい、いやグロい物語集。西條奈加さん「土筆の指」サスペンス劇場のゾンビ版。死して尚、被害者は殺人者の元へ…。蜂谷めぐ実さん「肉当て京伝」山東京伝の妻は人魚だったという話。すごいわこの話。澤田瞳子さん「ねむり猫」大奥で飼われていた黒猫が恐ろしい病で死んだ。焼かねばいけない猫を抱いてお女中はお城を脱出。怖さより切なさが先立つ話。序章、終章に登場する学者に思わずナットク!

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