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世界秩序 グローバル化の夢と挫折 中公新書

田所昌幸

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121028723
ISBN 10 : 4121028724
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

第二次世界大戦後からアメリカが主導してきたグローバル化が挫折しつつある。
自由民主主義と市場経済の社会モデルが綻びを見せ、権威主義国の中国やロシアが秩序変更を狙う。
世界はこれからどうなるのか? 

本書はローマ帝国から現代のアメリカ一極優位までを展望し、「一つの世界」への統合とその逆転、分解へのダイナミクスを確認する。
そしてグローバル化後の〈四つの世界秩序〉の可能性と、日本の未来を考える。

【著者紹介】
田所昌幸 : 1956年大阪府生まれ。1979年京都大学法学部卒業、1981年同大学大学院法学研究科修了。1983年ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス修了。博士(法学)。1997年防衛大学校教授、2002年慶應義塾大学法学部教授などを経て、2022年より国際大学特任教授、慶應義塾大学名誉教授。著書『「アメリカ」を超えたドル』(中公叢書、2001、サントリー学芸賞受賞)、『国際政治経済学』(名古屋大学出版会、2008、政治研究櫻田會奨励賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • skunk_c

    自分とほぼ同世代の国際政治学者による現代世界秩序に関する概説書で、副題がその内容をよく表している。今世紀に入り「グローバリズム」という言葉が幅を利かせてきたが、ここに来てその挫折が明らかになりつつある(トランプのMAGA,プーチンのウクライナ侵攻など)。本書は前半で古代から現代に至る世界秩序のざっくりした見取り図を示す。この方面に明るくない人にとっては、適当な入門書と思う。そして後半、ポストグローバリズムの時代のシナリオを4つ呈示し(いずれも種々の難点を抱える)、最後に日本に住む者がどうするかを提起する。

  • よっち

    第二次世界大戦以降、アメリカが主導してきたグローバル化が挫折しつつある中、一つの世界への統合と分解のダイナミクスを考察する1冊。自由民主主義と市場経済の社会モデルが綻びを見せ、権威主義の中国やロシアが秩序変更を狙う世界はこれからどうなるのか。ローマ帝国やモンゴル帝国の拡大を経て西洋の興隆と自滅、アメリカのグローバル化を踏まえながら、今後の世界のあり得る姿を四つの世界秩序として提示する構成で、やや掘り下げに差がありましたが、領域主権国家が弱体化して秩序が細分化する可能性は危機感を抱かせるものがありましたね。

  • おせきはん

    ポスト・グローバル化の時代に入ろうとする中、これまで世界がたどってきた歴史を振り返ったうえで、今後の世界秩序の行方を検討しています。アメリカの変化や中国の台頭などにどのように向き合うのか−日本の将来を真剣に考えなければならない時期にあるとの思いを強く持ちました。

  • とある本棚

    議論がかなり大味で、全体としてエッセイのような趣。長い時間軸で世界の政治経済秩序を論じており、近代国家成立以前の前近代やローマ帝国の話から始まり、アメリカが政治経済の両面でグローバル化を推進したまでを簡潔に描写。アメリカ主導のグローバル化の限界として開発途上国の反発やポピュリズムを挙げ、今後の世界秩序を展望する。この辺りは田中明彦の「新しい中世」を思い起こす部分もあり。全体として議論が発散しがちで理論的な話も少ないことから、目新しい情報や分析が少なかったのが残念。

  • とり

    老後に備えて、NISAはどこに投資すべきかを考えながら読んだ。本書では、今後の世界秩序について幾つかの可能性を挙げており、それは納得いくものであったが、投資先をどうするかという全く個人的な問題については、本書を読み終わっても未解決のまま。

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