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台湾有事 日本の選択 朝日新書

田岡俊次

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022952431
ISBN 10 : 4022952431
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

中国と台湾の相互依存関係、大統領選直前の米大統領の選択、台湾有事の日本の人的・経済的損害、中国は武力統一に乗り出すのか?アメリカ、中国、台湾、日本のいずれにとっても百害あって一利もない戦争を避けるために経験豊富な軍事ジャーナリストが、防衛・外務官僚への取材と精緻なデータを基に日本がとるべき策を提言する。

目次 : 第1章 日本の参戦は条約と憲法に違反(日本もアメリカも「一つの中国」/ アメリカも「異論を唱えない」/ 防衛省も外務省も説明できない/ 反乱軍を制圧するのは正当/ 矛盾だらけの「安保3文書」/ 抑止効果が疑わしいスタンド・オフ・ミサイル/ サイバー防衛は必要だが)/ 第2章 現状維持が本音(中国の「反国家分裂法」は「現状維持法」/ 台湾と中国は親密な相互依存関係/ 台湾の「本省人」と「外省人」の関係/ 台湾住民の約9割は現状維持を望む/ 「次の脅威は日本」の論/ 「日本外相が核武装を宣言」と報道/ 「日本叩き」を想起させるアメリカの反中感情)/ 第3章 米中台の戦力の実相(兵糧攻めに弱い台湾/ 中国海軍よりも圧倒的に強力なアメリカ海軍/ 数で優位な中国の航空戦力/ CSISの机上演習「日本は26隻沈没」/ 米中戦争はベトナム戦争どころではない/ 中国のGDPが増えて国防費も増えた/ 愚者相手では抑止は効かない)/ 第4章 つくられた危機(法と秩序―アメリカは守ったか/ 国連軽視、人権無視のイラク攻撃/ 同盟が生んだ世界大戦/ 戦争を引き起こす偽情報/ 権力者の思い込みを助長する情報機関/ ホワイトハウスとキャピトルヒル―アメリカの2つの政府/ 慎重派が多いアメリカ陸軍/ 「台湾有事」で日本は破滅的損害)/ 第5章 「台湾有事」―アメリカはどう動くのか 特別対談 尾形聡彦×田岡俊次(アメリカが方向転換する可能性/ アメリカの期待以上に忖度する日本/ 日本と中国の偶発的紛争の可能性/ 日本が全部やれ/ 脆弱な日本のインテリジェンス/ ものが言える日本に)

【著者紹介】
田岡俊次 : 1941年京都市生まれ。64年早稲田大学政経学部卒、朝日新聞社入社。68年から防衛庁担当。74年米国ジョージタウン大学戦略国際問題研究所主任研究員、同大学外交学部講師。82年朝日新聞編集委員。86年ストックホルム国際平和問題研究所客員研究員。99年筑波大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 榊原 香織

    2023年刊 この本の主張まとめると、アメリカに踊らされるな日本はブレーキ役に、ということかな

  • まーくん

    最近、何かと話題の台湾有事。対する日本の選択を考える。まずは前提の再認識。日米とも1972年の共同声明とその後の条約で「理解・尊重する」(日本)、「認識・異論を唱えない」(米国)と「承認」という表現こそ避けているが「一つの中国」を認めている。一方、中国は武力統一の手段は放棄しないと明言。経済発展を背景に軍事力を拡大、東太平洋地域における米国の覇権を脅かす存在に。著者の見立ては、80年代の日米経済摩擦にも見られるように米国は自らの覇権を揺るがす存在を許さない。但し、米政府要路者は抑制的。⇒

  • ロビン

    元朝日新聞防衛庁担当記者で、筑波大学客員教授などもされ、長年戦略国際問題を専門にされてきた著者が、台湾有事について冷静に、かつ法律や兵器、国際的な各国の戦略などを上げながら具体的に著述、関係各国の慎重姿勢にも関わらず、過度なアメリカへの忖度とマスコミの煽りによって台湾有事に前のめりになっている日本に警鐘を鳴らした本。巻末のオンラインメディア編集長との対談では、「防衛費増額はアメリカから求められ、過度に忖度した結果」と。配備予定のトマホーク程度の防衛力では「抑止力」にはならないとも。台湾有事は絶対阻止。

  • coolflat

    3頁。ロシアのウクライナ侵攻は明白な国際法違反であり、2023年2月の国連総会で141の国がロシア非難決議に賛成したのは当然だ。だがアメリカで反中国強行派の国会議員が台湾の独立を煽り、それに乗った台湾の独立派が決起し、中国軍が内乱を平定しようとすれば、アメリカ軍が介入して大戦争になる恐れもあり、ロシアがウクライナで行っていることと同じになる。もし日本が参戦すればロシアに従うベラルーシの役を演じ、「日中共同声明」「日中平和友好条約」に違反し、条約の遵守を定めた「日本国憲法98条」にも違反する。

  • Hatann

    アメリカが台湾の独立を支援して中国と戦争となる可能性が指摘される中において、日本にとっての最良の策を考える。おやっと思う論述も散見されるものの、日本にとって中国との戦争は、法律的にできない、経済的に大打撃となる、台湾人の大多数が独立を望んでいない、という3つの事実を提示して、急進的な台湾有事論に警鐘を鳴らす。シンプルながら、力強いまっとうな指摘であろう。強気のように見えて戦争を仕掛けるはずのない中国、ややもすると戦争をけしかけるアメリカのあいだにあって、多方面から情報を集めて冷静に日本の選択を考えたい。

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