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敗者の告白 角川文庫

深木章子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041056158
ISBN 10 : 4041056152
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

とある山荘で会社経営者の妻と8歳の息子が転落死した。夫は無実を主張するも、容疑者として拘束される。しかし、関係者の発言が食い違い、事件は思いも寄らない顔を見せはじめる。遺された妻の手記と息子の救援メール。事件前夜に食事をともにした友人夫妻や、生前に妻と関係のあった男たちの証言。容疑者の弁護人・睦木怜が最後に辿り着く、衝撃の真相とは!?関係者の“告白”だけで構成された、衝撃の大逆転ミステリ。

【著者紹介】
深木章子 : 1947年東京都出身。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nobby

    なるほど!まさに『敗者の告白』お見事!ある山荘での妻子の転落死、その後に次々と表出した妻の手記と息子のメールから殺人を疑われたのは夫だった…まずはほぼ家族そして関係者の供述のみの構成が秀逸。同様の内容が繰り返されるのにクドさ感じるのは否めないが、男女間を顕著に相互で見解全く違うのを読むのは面白い。すっかり証言が出揃い判決確定されてから、弁護士の振り返りとして明かされる「事件の本質」がスゴい!男性としての経歴や特技、女性ならではの容貌や仕草などから掘りおこすのにはもう脱帽…ちょっと無理はあるだろうけど(笑)

  • ゆのん

    以前から読んでみたかった作家さん。妻子が別荘のベランダから転落死。夫が容疑者として逮捕される。しかし無実を主張。そんな中被害者の周りの人達から食い違いのある証言が次々と出てくる。関係者の告白だけで形成された物語は以前よんだ有吉佐和子著『悪女について』と似ており、完全にのめり込んでしまった。弁護士の経歴のある深木氏にしか描けない人が人を裁くという難しさ、裁判の在り方、弁護士という仕事の割切りなどサスペンスに加え考えさせられる内容だ。人は裏切りやプライドでここまで残酷になれるのかと悲しくも思う。

  • モルク

    会社を経営する木村の妻と息子が別荘で転落死する。死の直前、妻と息子は自分が殺されるかもしれないとそれぞれメールを送っていたことにより、木村は逮捕される。木村そして関係者たちが弁護士に語る証言で進んでいく。奔放な生活を送っていた妻、とんでもない性癖を持っていた息子、そしてメールの真偽は…。誰が何のために誰をおとしめようとしていたのか。結末は予測がつくものの作者が元弁護士だけのことはあって、供述調書っぽい証言の進め方がうまい。

  • まこみん

    IT会社社長の本村の妻、瑞香と8歳の息子の朋樹が山荘のベランダから転落死した。瑞香と朋樹は亡くなる前に其々メールを遺していて、どちらにも夫に殺される、親に殺されると書かれていた。本村は直ぐに逮捕され、物語は本村本人の陳述書や、関係者の供述の数々から進み、このセレブな家族にどんな真相があったのかを探っていく。ブランド志向な夫婦、出生の秘密を持った息子、妹の不審死。裁判で本村は無罪を勝ち取るが、弁護士の書簡には裁判の本質と弁護人の責務について語られる。元弁護士の深木さんならでは。

  • アッシュ姉

    セレブ一家に起きた悲劇。四人家族の唯一の生き残りに嫌疑がかかる。死者が残したメール、関係者による証言、語り手によって姿を変える事件の真相とは。結末は予想がつくものの、どう展開していくのか気になって目が離せない。若干のくどさはあるものの、隙なく組み立てられた精緻極まる構成に感嘆。きっちりと収束したエンディングもお見事。タイトルも秀逸。面白かった。

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