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ゆらぐ親密圏 つながりと生きるよりどころ

海妻径子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861871139
ISBN 10 : 4861871131
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ私たちは“活躍”できないのか?家族論でも、女性向け啓発本でも描かれてこなかった、グローバル化・貧困化する日本社会の“フツー”の女性たちの現実、言葉にしにくい想い、日常生活でのとまどいをフェミニズムの視点から考察する。

目次 : 第1章 不安定労働の時代を生きる(はずれた「家族未来図」/ 「在宅ワーク」は「仕事と家庭の両立」か?/ ヘゲモニーは親密圏でつくられる)/ 第2章 成り立たない「ライフコース」(「家族戦略」としての同居/別居/ 「マミー・トラック」から「初職トラック」へ/ 「お嫁さん願望」の功罪)/ 第3章 地域社会と女性保守層(私的扶養というモラル・マゾヒズム/ 「留守番」の政治学/ 「小泉純一郎好きおばちゃん」はミーハーなだけなのか?)/ 第4章 融解する境界線(子どもの「連れ去り」と「置き去り」の国際化/ 父親の育児参加とホームレス/ 拡散するセックスと感情労働)/ 第5章 震災は親密圏を変えたのか(ゆらぐ大地、ゆらぐ親密圏/ 「プライベートを他者に知られること」をめぐる雑感/ 生の公共性)

【著者紹介】
海妻径子 : 1968年生まれ、お茶の水女子大学大学院博士課程単位取得満期退学。博士(学術/Ph.D. of Gender Studies)。岩手大学人文社会科学部准教授。専攻:ジェンダー研究・男性史・家族論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • katoyann

    ジェンダー研究を専門とする学者による学術エッセイ(実は知人です)。分かりやすさを目指した文体とはいえ、新自由主義における貧困と格差、または排除という問題にまで言及しているため、「エッジの効いた」批評になっている。例えば、公園で2歳になる娘を遊ばせていた時に、ホームレスの男性が「(著者の)娘さんを抱かせてほしい」と言ってきて、実際に著者の娘を抱いたというエピソードの紹介が印象的である。このエピソードから、階層が類似する清潔な男性の連帯としての「イクメン」は、理想と言えるかという疑問を提起する。鋭い!

  • ひだり

    ジェンダーと親密圏についてら筆者の体験を踏まえて論じられた本で、とても読みやすく勉強になった。病児保育に預けられず、職場の駐車場の車に子どもを寝かせて働く母親。「親になっても大丈夫」と太鼓判を押されたい若者。「親家片」の大変さと自己決定権。側から見たら小さなことでも、親密圏で起こることは本人にとっては大事で、それがフェミニズムやジェンダーの問題の難しいところなんだろう。

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