近代大阪の産業発展 集積と多様性が育んだもの

「東洋のマンチェスター」「商都」と呼ばれた近代大阪の発展プロセスについて、機械工業、輸出雑貨工業、公設試験研究機関の視角から稠密に探究する圧倒的労作。諸産業の集積と多様性を育みつつ発展する姿をとらえ、産業集積、製造問屋、公設試験研究機関の果たした役割を解明する。

目次 : 第１部　機械工業の展開（明治中後期の機械工業/ 第１次世界大戦期の機械工業/ １９２０年代の機械工業/ １９３０年代の機械工業/ 戦時下における工場集積地の形成―大阪府布施市高井田地区の事例）/ 第２部　輸出雑貨工業の展開（１９１０年代の輸出雑貨工業―ブラシ・貝ボタン・琺瑯鉄器/ １９２０年代の輸出雑貨工業―歯ブラシ・貝ボタン・琺瑯鉄器/ １９３０年代の輸出雑貨工業―歯ブラシ・貝ボタン・琺瑯鉄器）/ 第３部　公設試験研究機関の活動（戦間期の大阪市立工業研究所/ 戦前・戦中期の大阪府立産業能率研究所と大阪府工業奨励館/ 太平洋戦争後半期における大阪府生産増強推進隊の活動/ ある能率技師の戦前・戦中・戦後―園田理一の活動を中心に）

【著者紹介】
沢井実 : １９５３年生まれ。１９７８年国際基督教大学教養学部卒業。１９８３年東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得退学。現在、大阪大学大学院経済学研究科教授、博士（経済学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）