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母の遺産 上 中公文庫

水村美苗

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122060883
ISBN 10 : 4122060885
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2015
Japan

Content Description

八十歳を過ぎた母が骨折をして病院に運び込まれたその日、美津紀は夫・哲夫の引き出しから花柄のティッシュ入れを見つける。施設に入った母に時間を奪われ続け、美津紀は思う。「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」親の介護、夫の浮気、忍び寄る更年期、老後資金の計算…実体験を交えて赤裸々に描き大きな話題を呼んだ、大佛次郎賞受賞作。

【著者紹介】
水村美苗 : 東京都に生まれる。父親の仕事の関係で十二歳の時に渡米。イェール大学および大学院で仏文学を専攻。創作の傍らしばらくプリンストン大学などで日本近代文学を教える。1990年『續明暗』で芸術選奨新人賞、95年『私小説from left to right』で野間文芸新人賞、2002年『本格小説』で読売文学賞、09年『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』で小林秀雄賞を受賞。『母の遺産―新聞小説』は大佛次郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • アーモンド

    想像した内容とちょっと違った感じで物語が進んだので、ちょっと苦戦。我が身も年相応に衰える中、寝たきりで我がままな母とはいえ、ここまで母の死を願うようになるのかと、ちょっと悲しく複雑な気持ちになった。下巻へ

  • ビグ

    自己中、我儘、分不相応…そんな母が死ぬ。娘は哀しむのではなく、解放され長年の願いがやっと叶ったと安堵する。そんな感情になってしまった子供の頃からの出来事を新聞小説のように綴られている。上巻は母が亡くなるまでの話し。引き続き下巻へ。

  • ユーカ

    割とツラツラと書かれているが、これくらいが良いのだろう。重い。母が祖父を看取った日々を思った。下巻へ。

  • 燃えつきた棒

    著者に興味を持ったのは、ウィキペディアで彼女がポール・ド・マンの弟子と知って以来。 本作は、認知症の母への対し方が分からず、藁をも縋る思いで手に取った。 表題から実家で読むのは憚られたため、帰宅した時だけ読むことにした。

  • James Hayashi

    高齢化した母を持つ美津紀であるが、我儘を云われ続け振り回される。介護や夫の浮気、残された遺産など問題が目白押し。新聞小説であるため、テンポよく読みやすい。実力派らしい筆力を感じる文体。大佛次郎賞受賞作品。下巻へ。

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