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ISBN 10 : 4305709139
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「われわれは一人の若い定家を持つたのである」と三島由紀夫にいわしめた建の生涯を追う。『未青年』を超える世界が現れた最終歌集『朝の水』を読んだら、三島はなんというだろう。
目次 : 大空の斬首ののちの静もりか没ちし日輪がのこすむらさき/ 童貞のするどき指に房もげば葡萄のみどりしたたるばかり/ 海鳴りのごとく愛すと書きしかばこころに描く怒涛は赤き/ ミケランジェロに暗く惹かれし少年期肉にひそまる修羅まだ知らず/ 火祭りの輪を抜けきたる青年は霊を吐きしか死顔をもてり/ 狼少年の森恋ふ白歯のつめたさを薄明にめざめたる時われも持つ/ 火の剣のごとき夕陽に跳躍の青年一瞬血ぬられて飛ぶ/ 行き交へる男女が一瞬かさなれるはかなき情死をうつす硝子戸/ ヴェニスに死すと十指つめたく展きをり水煙りする雨の夜明けは/ 両の眼に針射して魚を放ちやるきみを受刑に送るかたみに〔ほか〕
【著者紹介】
水原紫苑 : 1959年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。86年、「中部短歌会」に入会。以後、春日井建に師事。89年、第一歌集『びあんか』により第34回現代歌人協会賞受賞。第三歌集『客人(まらうど)』で第1回駿河梅花文学賞受賞。第四歌集『くわんおん(観音)』で第10回河野愛子賞、第七歌集『あかるたへ』で第5回山本健吉賞・第10回若山牧水賞、17年、「極光」30首で短歌研究賞を受賞。18年、『えぴすとれー』で第28回紫式部文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ハルト
読了日:2019/11/27
den55
読了日:2024/12/19
garyou
読了日:2024/04/19
dyunach
読了日:2025/05/02
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