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感性は感動しない 美術の見方、批評の作法 教養みらい選書

椹木野衣

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784790717133
ISBN 10 : 4790717135
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2018
Japan

Content Description

子供の絵はなぜいいのか?絵はどうやって見てどう評価すればいいのか?美術批評家・椹木野衣は、どのようにつくられ、どんなふうに仕事をして生きているのか?美術批評の第一人者が、絵の見方と批評の作法をやさしく伝授し、批評の根となる人生を描く。著者初の書き下ろしエッセイ集。

目次 : 1 絵の見方、味わい方(かたまりとしての思考/ 絵を前に思いをめぐらす/ 感想は言わない ほか)/ 2 本の読み方、批評の書き方(本をどう選べばよいか/ 書くための読書術1 本の食べ方/ 書くための読書術2 生涯で読み込める本の数 ほか)/ 3 批評の根となる記憶と生活(家が自分に住み着く/ 批評の根/ 私の育った秩父 ほか)

【著者紹介】
椹木野衣 : 1962年埼玉県生まれ。故郷の秩父で音楽と出会い、京都の同志社で哲学を学んだ盆地主義者。美術批評家として会田誠、村上隆、ヤノベケンジら現在のアート界を牽引する才能をいち早く見抜き、発掘してきた。既存のジャンルを破壊する批評スタイルで知られ、蓄積なしに悪しき反復を繰り返す戦後日本を評した「悪い場所」(『日本・現代・美術』新潮社)という概念は、日本の批評界に大きな波紋を投げかけた。ほかにも読売新聞(2010‐2011)、朝日新聞(2017‐)の書評委員としてあらゆる分野にわたる書評多数。多摩美術大学教授にして岡本太郎「芸術は爆発だ!」の精神的継承者。芸術人類学研究所所員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • absinthe

    常に芸術に接している椹木さんが、普段何を見て何を考えているかまとめたエッセイ集。表題からは、理性で感動させてくれる指南書なのかと勝手に期待したが、そうではなかった。斜め上を行く面白さ。美術館の巡り方、読書術、日本語文書について、酒の呑み方からギターへの愛、思いつく様々な事柄をそこはかとなく書き綴る。絵画に没頭したくても批評家である以上文にはしなければならない。ということで、思い悩む様子。感性の根拠が自分の中でなく作品の中や作った側の中にあるかのように思いがちだが、見る人の心の中にある。

  • 夜間飛行

    芸術の感性は《見る側の心の自由にあ》り、自分の汚れも含めて《生の手触りを感じる時》事後的に知られるという。なるほど事後的なんだな。それは絵を好きになるのが恋愛に似ており、つまらない平凡な絵に魅力を感じることもあるという話にも通じる。また子供の絵の話で、芸術は均されていない人間の良さに触れる機会だという言葉にもハッとさせられた。著者とは同年のせいか、自分との違いが気になったり、感性のツボを刺激される所が多かった。著者の父が通ったという森の酒場の話からは、大江健三郎の小説の一番怖くて魅力的な場面を思い出した。

  • TATA

    美術をいかに鑑賞すべきかに少しでも触れようと一読。その鑑賞法もさることながら、批評家としての高いプロ意識が随所に感じられ示唆に富む一冊でした。好きでやっていること。だけどプロである限りはそれを意識する。特にインプットとアウトプットに対する拘りの強さには感服する。評価が定まっていない新人の批評が大変で怖いと。多くの大学入試に出題されたとのこと。うん、なるほど!こういう文章が出題されがちなんだ。

  • ころこ

    子供用で平易ですので、小説以外のちょっとした読書にどうぞ。表題『感性は感動しない』では、抜き身の感性でみることをすすめています。コンテクストが要らないとは、美術批評家の存在意義を自ら否定しているように思えます。ところが、コンテクストが要らないというコンテクストの上書きと読み替えれば、新たな驚きや発見は芸術や学問の本来の姿といえます。ここでは感性と感動は対極に存在します。何より子供用に書かれた本稿において、現象学的還元ともいえる抜き身の感性は、先行者との逆転を図る不穏さに満ちています。

  • 阿部義彦

    図書館本。世界思想社、2018年刊。私と同世代の美術評論家である椹木野衣さんの美術に限らず芸術(文学、音楽等)一般に関する文章。私も現代美術が大好きで、過去には椹木さんの著作にも大変お世話になり感謝してますが、そんな著者の初めての書下ろしエッセイです。特に若い人に読んで欲しいです、平易な言葉で、芸術を批評する事の難しさが解ります。「いい」という事は常に無根拠でありその事の危うさに常に身を晒すことと表裏一体である。「よいかどうか」が全てであり付け加えるなら「それは何故か」だけなのです。読書、音楽にも言及。

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