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燃えたぎる石

植松三十里

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784043944323
ISBN 10 : 4043944322
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2011
Japan

Content Description

貧しい開拓農民の家に生まれ、幕府に巨木を納入するまでになった磐城の材木商・片寄平蔵は、阿片戦争の現実に衝撃を受ける。アジアが欧米列強の植民地として狙われていること、清国に勝利したイギリスは小国ながら産業革命を成し遂げ、目覚ましい進歩を遂げていること。やがて西洋の先端技術を支えているのが石炭であることを知った平蔵は、国産の石炭を求めて炭鉱開発に情熱を注ぐ。歴史小説界の気鋭が日本人の底力に迫る長編。

【著者紹介】
植松三十里 : 1954年生まれ。静岡県出身。東京女子大学史学科を卒業後、出版社勤務を経て、7年間アメリカに暮らす。2003年、「桑港にて」(文庫版『咸臨丸、サンフランシスコにて』と改題)で第27回歴史文学賞を受賞し、以後、史料を丹念に踏査した骨太な歴史・時代小説の書き手として注目を集める。09年『群青 日本海軍の礎を築いた男』で第28回新田次郎文学賞を、『彫残二人』(文庫版『命の版木』と改題)で第15回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • しんごろ

    常磐炭田の礎を築き、後に「石炭の父」と呼ばれる男がいた。その名は片寄平蔵。石炭、コールタール、コークスは平蔵がいなければ、ずっと採掘されることはなかっただろう。そして、間違いなく幕末から明治にかけて産業の発展は、平蔵がいなければ、今日の日本はなかったであろう。表舞台に名があがらないが彼の功績は大きい。平蔵は石炭で商売する前は材木で財を築く。商売に関する先見の明と嗅覚はもはや才能だろう。それでいて民のことまで考えてたのだから凄い男だ。ラストはなんとも切なく哀しくもあるが見事な物語だった。

  • 誰かのプリン

    磐城 笠間藩 材木商を営む、片寄平蔵が石炭を発見する。やがてその石炭が船を動かす燃料になることに気が付いた。 幕末を背景とした当時の情景が良く描かれている。★★★☆☆

  • y_e_d

    実行力のある人には強い志があることを思い知らせてくれる作品。平蔵自身の最後やキミとの再婚の申し込み方などは予想つかなかったし、一気に読み切れる面白い作品だった。これでも原文を元に加筆したとのことなのだが、ここまで書くなら、もっと詳細に、本格的な長編にしてくれたら一層面白かっただろうなあと思う。

  • 支祇

    勉強になりました。よく調べたなぁ、と感心しました。あと自国の将来を思うなら、しっかり諸外国と友好関係を保つのが大切なのだなぁ、と。

  • ソフィ

    再読。石炭のことで少しだけ知識が増えたので。コークスが先ではなくて、船の塗料用にコールタールを採ろうとして、結果としてコークスの火力の強さに気がついた、という流れ。片寄平蔵、本当に惜しい。

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