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矢上教授の「十二支考」

森谷明子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396635510
ISBN 10 : 4396635516
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

教授然とした風貌を持つ非常勤講師・矢上“教授”は、理系学部で日本古典文学を教える変わり種にして、筋金入りのミステリ愛好家。その教え子の女子大生・御牧咲は、“教授”から出された夏休みのレポートの課題にこぶし野町を選んだ。この町は、十二支にちなむ神々に各方角を守られているのに、なぜか「丑」の方角だけ神社がない。そしてなぜか、南方熊楠の民俗学随筆集『十二支考』にも「丑」の章だけがないのだ。何か理由があるのか?勇躍フィールドワークに出た咲は、降り立ったこぶし野駅で、さっそく“ネズミ”に纏わる不思議な会話を耳にするが…おんぼろ研究室を飛び出した“教授”の純粋推理!

【著者紹介】
森谷明子 : 神奈川県生まれ。2003年、『千年の黙 異本源氏物語』で第13回鮎川哲也賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 紅はこべ

    桃太郎のお供が犬、雉、猿なのは丑と寅の反対方角だからって説を思い出す。鬼は虎柄衣装と牛の角の持主だから。「亥の子餅遁走曲」のトレイの動きがわかりにくい。「ネズミの靴」のネズミが何を表すか、結局想像の域を出なかったね。多気浦家は虎と卯の方の夫婦、現代の竹浦家は卯津貴と龍の姉弟がこぶし野を守ってゆくのだろう。寅と辰は卯を挟んでいる。女性に守られてゆく町。

  • みかん🍊

    夏休み明けの課題レポートの為、親戚の家に泊まり込んで「十二支考」のフィールドワークをするが何故か旧家の事件に巻き込まれてミステリー好きな矢上教授に指南されつつ首を突っ込む事に、いろいろ考察するのは楽しいが歴史はあまり得意ではないので詳しければその辺もっと楽しめたのかも、いつの世も女性は強し。

  • 真理そら

    南方熊楠の「十二支考」とどう関わるのかと思って読み始めたが、丑を除いた11支の神社で囲まれた小さな町でレポートを仕上げようとしている御牧咲の夏休みのあれこれを描いた軽いミステリーだった。殺人事件や乗っ取られた企業の話題もあるが作者らしく優しい話に仕上がっている。矢上教授はほとんど遠隔推理に徹しているが登場した時のインパクトが楽しい。シリーズ物ならもう少し矢上・御牧のバディっぽさがある方が安心して読めるかも。

  • 榊原 香織

    ゆるミス安楽椅子探偵(携帯メール)もの 十二支の神社に囲まれた小さな町での事件を、学生が”教授”に相談しながら解く 歴史的謎から殺人事件まで

  • さつき

    前作を読んでからだいぶ時間が経っていたので、続編が出たことに嬉しい驚きを感じました。舞台となってる東京近郊の半島は、私の住んでる地域もモデルになっているのかな?最初は日常の謎から始まり、だんだん生臭い事件に発展していきます。ローカルな昔話やしきたりを大事にする生活に、ほっこりすると同時に、うわさ話が尽きない村社会の様子に閉塞感も感じました。十二支の名前を冠した十二の神社、実在するなら素敵だな。

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