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てつほうの鳴る浜

森川成美

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784092893207
ISBN 10 : 4092893205
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2022
Japan

Content Description

長種は武士が嫌で、博多の商人の家で奉公しようと家出するが、水軍の大将につかまってしまう。「おまえに会ったのもおれの運」と豪快に笑う大将に連れられていったのは、大きなお屋敷に住む大商人の家だった。なにがあっても「運がない」とあきらめるのではなく、「運を楽しめ!」と大将は語るのだった。どうなる、長種の運命は?

【著者紹介】
森川成美 : 1957年東京生まれ、大分市で育つ。東京大学法学部卒業。第18回小川未明文学賞優秀賞受賞。『マレスケの虹』(小峰書店)で第43回日本児童文芸家協会賞受賞。季節風同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • izw

    主人公の長種は、蒙古襲来絵詞に名前が残る竹崎季長の弟という設定。鳥飼二郎と名乗る商人、張英が宋の第五皇子という設定も面白い。未来が見える不思議な少女いとが要所要所に現れ、長種を手助けする。運命に翻弄される長種が、自分の運を楽しめと言われ、運を楽しむと決めてからは腹が座り、頼もしくなった。元の軍勢が周囲の村を襲ってから、博多湾に攻め入り、神風が吹いて撃退されるまでは、息もつがせぬスリル満点の展開だった。

  • 時は鎌倉、肥後の国。戦が嫌いで商人になると家をとびだした竹崎長胤は、もぐりこんだ船の大将の手引で、博多の塩を商う商人のもとで働くことに。しかし、運には逆らえないのか、大きな戦いに挑むことになってしまう。元寇の戦いについてよく知らず、すでに鉄砲を使って攻めてきていたことに驚く。当時侵略されていたらまったくちがった今になっていたのだろう。

  • ねこ

    元寇を下敷きにした物語。武士であることを嫌い、商人になろうとした少年が、ふしぎな少女と出会い、水軍の大将として元との戦に関わっていく。闘いたくなくても、闘いはやってくる。苦い。戦闘が始まってからはページを繰る手がとまらなくなった。「運命には逆らえないのだから、運を楽しめ。そうすれば、どんな運命も自分のものになる」。うん、そうだね。ラスト、主人公の兄じゃが蒙古襲来絵詞を描かせた(といわれる)竹崎季長であることがあかされる。兄じゃ、ごくろうさまでした。

  • アーサー

    高学年以上。YAでもいいかも。 元寇を下敷きに書かれたのもの。武士を嫌い家を飛び出した主人公の長種。商人として生きていくつもりが恵まれ体格のため護衛になってしまう。 元寇を下敷きにしてるけど謎の少女いとが最後まで分からず不思議なお話でした。 水軍の大将が言った「運を変えようとすることではない。運を楽しむのだ。」という言葉が印象的。

  • tama

    鎌倉時代、元寇前夜の博多を舞台にした話。武士として生きるよりも商人として働きたいと思う、主人公の竹崎長種。しかし、元(モンゴル帝国)の日本侵攻に巻き込まれ、戦いの場に身を投じていきます。 北条氏による支配も届きにくい北九州が舞台で、朝鮮半島との貿易で栄えていることが背景にあるせいか、船上や船乗りたちの描写が印象的です。武芸の素養があるが、どちらかといえば武士の世に未来を見出せない長種が、その資質・素養により物語に巻き込まれていく様が読み進むにつれ引き込まれます。中学生以上向き。

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