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ルネサンス庭園の精神史

桑木野幸司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560097113
ISBN 10 : 4560097119
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ボッティチェッリ『春』に描かれたのは、実在の庭だったのか。博物知識の集積場にして、美術品の展覧スペース、政治的なプロパガンダ装置―初期近代イタリアを彩る数々の名苑奇園の内に、当時の自然観や美学、哲学、科学、工学が混淆する創造的瞬間を見る、新しい文化史。図版多数収録。

目次 : 序 イタリア・ルネサンス庭園史の射程/ 第1章 古代・中世の庭園文化/ 第2章 ルネサンスにおける風景の発見/ 第3章 メディチ家の初期のヴィッラ庭園/ 第4章 天才ドナート・ブラマンテの造園革命とその影響/ 第5章 象徴化するランドスケープ―ラッファエッロの夢/ 第6章 庭園に再現された地誌―庭を読む視点の誕生/ 第7章 コレクション空間としての庭園―「庭の掟」と植物園の世界/ 第8章 黄金時代―ヴィッラ・デステとヴィッラ・ランテ/ 第9章 マニエリスム庭園の極北―グロッタ・グランデとプラトリーノ/ 結び 終わらない宴

【著者紹介】
桑木野幸司 : 1975年、静岡県生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)(ピサ大学)。第八回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞。現在、大阪大学大学院文学研究科准教授。専門は、西洋美術・建築・都市史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • syaori

    ルネサンス庭園についての本。同庭園の特徴として人工洞窟(グロッタ)、軸線と幾何学による空間構成などがありますが、それらがどのように獲得されていったかがヴィラ・デステなどの作例を眺めながら語られます。了解されるのは、水理工学、建築術の粋を集め、新大陸等から珍奇な動植物を蒐集したそれには、施主の威信や文化的洗練度は勿論、自然をも制御する人間の無限の可能性を評価するルネサンスの精神、有為転変の一切や世界の体系を探求する時代の哲学が反映されているということで、科学と実利を美に昇華してゆく庭園の物語を堪能しました。

  • oDaDa

    ルネサンスーマニエリスムの「あやうい爛熟の極み」。これは神聖ローマ帝国皇帝カール5世の「ローマ劫掠」によって一旦灰燼に帰す。その爛熟の中心には何があったのだろうか。聖書に記された楽園の如き人工庭園、メディチ家の博物学的関心とコレクション空間、幾何学への幻想と植物園、衒学の極み、知的な遊びとしてのマニエリスム庭園に備わるグロッタ…読めば読むほどに、楽園を旅しているかのような錯覚に見舞われる。かくいうほどに豊かな長靴の形をしたアルプス以南の地、ヨーロッパ中の憧れ、グランドツアーの地、そして「終わらない宴」……

  • Go Extreme

    庭園文化: メソポタミア文明 古代ローマ ルネサンス 美概念 空間構成 建築 文学 哲学 科学 デザインと要素: 幾何学的配置 自然の要素 水の流れ 噴水 庭の中心 季節の変化 天候 ヴィッラ・デステ 百隕水の通り 社会的・文化的意義: 権力の象徴 富 政治的メッセージ メディチ家 ヴィッラ フィレンツェ 公共性 植物園 教育 研究 現代への影響: 庭園文化の継承 設計原理 美学 庭園デザイン 新たなデザイン理念 学際的アプローチ 歴史 社会学 環境学 庭園のシステム

  • cocomero

    ルネサンス期における庭園の展開について、ヴァチカンやラツィオまたトスカーナに点在する代表的な作品を事例に、フィールドワークと数多の資料から得られた知見をもとに、非常に詳しくまた丁寧に論じられる。様々な植物また学知と技術を導入してつくりだされた庭は、百科全書的な空間となったが、なんといっても、倦み疲れた心身をリラックスさせる、憩いの場であった。その趣向を凝らした仕掛けや装置は人々を楽しませるに一役かった。作庭の方法からは、特に庭の主の思いや術策ひいてはまさにその主の生きた時代を特徴付ける精神が垣間見られる。

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