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黄昏の光 吉田健一論

松浦寿輝

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794227423
ISBN 10 : 4794227426
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

批評、エッセイをはじめ、講演録、対談録まで、
吉田健一論を集成。

その晩年に成し遂げた文業の質と量、
豊かさと密度の高さを
「日本近代文学史上の奇蹟」の一つと評する、
吉田健一の人物と作品の魅力を解き明かす。

わたしは吉田健一のエッセイや評論や小説を若い頃からずっと愛読してきました。吉田さんの文章は三十年、四十年にわたって読み返しつづけても、まだまだ面白い、汲めども尽きせぬ魅力に満ち溢れている文章です。同じものを何度読み返しても決して飽きることがない、稀有な魅力を備えた文章を彼は書いた。(「黄昏の文学」より)

[目次]
I
黄昏の文学
光の変容

II
森有正と吉田健一
すこやかな息遣いの人
冬枯れの池
大いなる肯定の書
生成と注意
吉田健一の「怪奇」な官能性
プルーストから吉田健一へ
吉田健一の贅沢
時間を物質化する人
視線と記念碑
変化と切断
「その日は朝から曇つてゐたですか、」
黄昏と暁闇
因果な商売
わたしの翻訳作法

III
黄昏へ向けて成熟する 清水徹氏との対談
夕暮れの美学 吉田暁子氏との対談

あとがき

【著者紹介】
松浦寿輝 : 1954年、東京都生まれ。詩人、小説家、批評家。東京大学名誉教授。著書に詩集『冬の本』(高見順賞)、『吃水都市』(萩原朔太郎賞)、『afterward』(鮎川信夫賞)、小説『花腐し』(芥川賞)、『半島』(読売文学賞)、『名誉と恍惚』(谷崎潤一郎賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)、『人外』(野間文芸賞)、『無月の譜』(将棋ペンクラブ大賞文芸部門大賞)、批評『エッフェル塔試論』(吉田秀和賞)、『折口信夫論』(三島由紀夫賞)、『知の庭園 19世紀パリの空間装置』(芸術選奨文部大臣賞)、『明治の表象空間』(毎日芸術賞特別賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • takao

    ふむ

  • CANVAS

    文体の呼吸についての話がおもしろい。句読点が息継ぎになるとか、即興的な文体はサックスの演奏に近いとか。吉田健一にとって、息をすること、書くこと、演奏することは、すこやかな持続を生きるうえでひとつのものになっている。個人的には泳ぐような文体だと思う。息の長い、ゆったりとした平泳ぎ。あと、吉田健一の読み心地は意外にも本居宣長に近い。

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