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自由を考える 9・11以降の現代思想

東浩紀

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140019672
ISBN 10 : 4140019670
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2003
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

9・11以降、人は安全と引き換えに自由を権力に譲り渡し、管理されようとしている。従来の思想が現状への批判能力を失いつつある今、様々な事象を論じながら、時代に即応した新しい自由のあり方を探究する。

【著者紹介】
東浩紀 : 1971年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。専攻は哲学および表象文化論。現在、批評家、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教授。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞受賞)など

大沢真幸 : 1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。専攻は比較社会学・社会システム論。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ころこ

    相手の立場におもねることなく対立を維持しつつ、自らの議論を明快にして議論を展開する。少し前の議論に戻ったり、お互いの問題設定の違いを最後までこだわったりと、本当のところ何が議論されているのかが完全に明快ではない。しかし、今よりも引き出しが少ないため、ふたりにとってのどこの議論が核心なのかを知ることが出来る。冷戦の時代はイデオロギー対立により敵がはっきりしていたが、その後の世界はどこから敵が来るか分からない。社会のセキュリティーを構想する時に、それに伴い東のいう「規律訓練型権力」から「環境管理型権力」へと移

  • koke

    ありがたくも私たちの快適な生に配慮し、監視やフィルタリングを行う権力。そのような新しい権力を批判するための新しいロジックを、対談を通じて粘り強く探っている。訂正可能性という言葉が大澤真幸から出ていて驚いた。東浩紀はこの段階では匿名の自由という言葉に自分の考えを託そうとしていたようだが、自分でも伝わりやすい概念ではないと認めている。『訂正可能性の哲学』まで20年粘ったのは偉いと思う。スター・トレックやデビューしたての新海誠の話など脱線気味な部分もいい。

  • さえきかずひこ

    読み進めるにつれてどんどん難解になっていく、ハイコンテクストな対談本。東さんの言う環境管理型権力については何とか理解できました。あと、フーコーのパノプティコンの考えについてもよい復習になりました。2003年に出版された本ですが、2017年の今読んでも芯の部分は古びていない。「自由」について、現代社会において深く考えたい人にはとても興味深い一冊です。しかし、難しいですよ。それだけは言っておく。

  • バグマン

    大きな物語が失調し、第三者の審級が撤退すると「環境管理型権力」が蔓延る。「規律訓練型権力」が道徳や思想のような、いわゆる人間性に介入するのに対し、環境管理型は身体や感情の快・不快など、動物性に介入する。それが社会のマクドナルド化を招き、他方で過剰なセキュリティ強化を推し進める。要するに新自由主義と結託して現れる環境管理型権力は、確かに人の自由を制限するが、人は不自由であることにさえ気づかない。故に、どんな自由が失われたのかも分からない。そこで失われた「自由」の正体をめぐる議論。偶有性、匿名性の議論が面白い

  • hakootoko

    例となっている事象は、だいぶ前のことなのだが、同じ状況がますます悪化しているだけで、2020年でも、この対談で言われていることを、大筋、適応できるだろう。

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