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ゆうじょこう 新潮文庫

村田喜代子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101203515
ISBN 10 : 4101203512
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2016
Japan

Content Description

貧しさゆえ熊本の廓に売られた海女の娘イチ。廓の学校“女紅場”で読み書きを学び、娼妓として鍛錬を積むうち、女たちの悲哀を目の当たりにする。妊娠する者、逃亡する者、刃傷沙汰で命を落とす者や親のさらなる借金のため転売される者もいた。しかし、明治の改革の風を受け、ついに彼女たちはストライキを決意する―過酷な運命を逞しく生きぬく遊女を描いた、読売文学賞受賞作。

【著者紹介】
村田喜代子 : 1945(昭和20)年、福岡県北九州市八幡生れ。’85年、自身のタイプ印刷による個人誌「発表」を創刊。’87年「鍋の中」で芥川賞を受賞。’90(平成2)年「白い山」で女流文学賞を、’92年「真夜中の自転車」で平林たい子賞を、’98年「望潮」で川端康成賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    「すきなおとこと おとこおやは よに 一人しか おりもさん」 娘を売り、さらに売る親は、親ではないどころか、人ではない。イチの拙い、里の言葉を使った作文に、恨みはなく、それがこの作品に力のうねりを生み出している。村田喜代子という作家の持つ力にねじ伏せられた。海亀の出産を初めて見に行った時、卵に砂を被せてから海に悠々と戻る姿に言葉もなかった。イチの感じるように、海に神はいるかもしれない。今回、人から人への縁がなければ読むことのなかった作品。縁に感謝。

  • 優希

    遊郭の物語なので、描かれるのは当然遊女たち。貧しいと女性は遊女になるしかない運命が悲しいところです。娼婦として生きる道を歩む女性たちの逞しさは過酷な運命すら乗り越えてしまうように見えました。だからこそ虚しさをも感じるわけですが。遊郭ものというと幕末・吉原を連想させますが、この物語では明治維新後の熊本が舞台。福沢諭吉が嫌いになりそうになったということはオフレコで。

  • tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

    娘イチは貧しさゆえ郭に売られてきた。 「天は人の上に人を造り、人の下に人を造る」のです。 過酷な運命を逞しく生き抜く遊女イチ。 扱われるテーマは重いものであるがイチの天真爛漫な振る舞いが暗さを払拭している。郭の学校<女紅場(じょこうば)>でイチが綴る日記が胸を打つ。 ☆5.0 読売文学賞受賞作。

  • ann

    先日読んだ写真集「遊廓」の写真を思いながら読了。反転する時代の波に翻弄されながらも、牛馬以下の身分に気付かされてからの彼女たちの逞しい生き方に、深く感じるものがあった。紫花魁の影に時代の先駆者あり。影のヒロイン、紫花魁の生き方に思いを馳せる。

  • 里季

    明治期、南の島の海女の娘が熊本の遊郭に売られてきた。イチというその娘はエネルギーあふれる力強い子だ。遊郭というのだから、なにか暗いものを想像しがちだがこの物語には不思議とそういう暗さがない。イチの屈託のない性格がそうさせるのか。入りたての女郎のための学校があることは知らなかった。そこでイチは作文のような日記をせっせと書き、鐵子先生に提出する。その文章は島の言葉で素朴に描かれており、鐵子先生はイチに光るものを見出すのであった。

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