Books

レーテーの大河

斉藤詠一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065275429
ISBN 10 : 4065275423
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2022
Japan

Content Description

焼け野原から復興へ―オリンピックを目前に急ピッチで東京の整備が進む中、日銀の現金輸送担当者が線路に転落死を遂げた。事故として処理されるはずだったその死を合図に、二度と交わるはずのない人生が再び交差する。―止めなければ。この列車を。江戸川乱歩賞作家が時代の闇に挑む、ノンストップ・サスペンス!

【著者紹介】
斉藤詠一 : 1973年東京都生まれ。千葉大学理学部物理学科卒業。2018年『到達不能極』で第64回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    福永武彦は「忘却は美しいもの」と書いたが、日本人の多くは悲惨な戦禍を忘れる道を選んだ。前だけを見て経済的利益のみを追求し、貧しさから抜け出そうと必死になった。それは政治家が「美しい国・日本」を誇るほど一応成功したが、他者を犠牲にして生き残った者は戦争に深く囚われ続けた。虐殺と棄民の満洲から奇跡的に生き残った兵士と少年たちが18年後に再会し、自分たちの心だけでなく日本という国に骨がらみで刻まれた戦争の傷痕と対峙していく。高度成長期も歴史ドラマになるのかと感じたが、正直あの当時の汚さ貧しさは感じられなかった。

  • ゆのん

    終戦直前の満洲で命令に背き3人の子供を救った2人の兵士…時は流れ東京オリンピックに沸き立つ日本で密かに闘う人達の物語。終戦を迎えても終わらない怒りや哀しみは若者達の夢や希望、将来までも奪ってしまう。人は何故、戦争をするのか?利益を得るのはほんの一部の人だけで、大勢の人は巻き込まれて酷い目にあう。時代の流れと共に忘れてしまい、美しい思い出に置き換えなくては生きてゆけなかったのかもしれないとも思う。それでも忘れる事なく、忘れたふりも出来ず闘う姿は切なく、哀しい。

  • ナミのママ@低飛行中⤵️

    終戦時の満洲から始まり、戦後の匂いを残して突入する東京オリンピック。ハラハラする列車を使ったアクション。うねりのある壮大なストーリー。…満洲から引き上げた3人の子ども。命令に反してそっと3人を逃した帝国陸軍の2人。15年以上過ぎた東京オリンピックの時にはそれぞれが違う道を歩いていた。後半は映像で観たい緊迫感。読み終わればノスタルジックな昭和の切なさが残る良い作品だった。

  • 日の丸タック

    歴史の裏と表!大きな変革の裏には、大きな皺寄せがあり、そんな歪みを経なければ歴史の大きなカーブは曲がらない! どの世界にも上手く立ち回り富を成す者も、正義を全うし潔く身を処す者も存在する。 オリンピック…大きな歴史の転換点で様々な歪みを飲み込み飛躍を遂げる。それ程の急カーブは国を挙げた祭りでのみ覆い隠せる!その事で歪められた弱き者たちを全て飲み込んで歴史は進む。 行き詰った感のある江戸川乱歩賞周辺も…往年の列車トリックを歴史の大舞台の転換点に絡め、ミステリーの生きる道を示した。

  • アオヤマ君

    戦争の燻りが消えそうで残る昭和の東京オリンピック開催前。満州から奇縁により帰国できた3人の子どもたち。成長し、時代をそれぞれ懸命に生きる。その時代の東京の喧騒。煙草や小道具、他の描写にも香る。「鉄道」も絡むミステリー仕立てで、緊迫感のあるサスペンス。ハードボイルドっぽい展開も好み。「レーテー」の意味は深い。楽しめました。特に鉄道場面、臨場感あり。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items