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二極化する学校 公立の「格差」に向き合う

志水宏吉

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750517087
ISBN 10 : 4750517089
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「選ばれる学校」、「選ばれない学校」の分断を乗り越えるために。「学校選択の自由と多様化」を名目にすすむ公立校の統廃合。そして、社会的・経済的に「学びの機会」に恵まれない子どもたち―「新自由主義」に導かれた現下の教育システムにメスを入れ、公教育のより良い未来のために新たな道を探る提言の書。

目次 : 1部(メリトクラシーからペアレントクラシーへ/ 新自由主義的教育改革とは何なのか?)/ 2部(お受験狂想曲―卓越性をめぐる親子ぐるみのたたかい/ 学校選択制のいま/ 小中学生の学力格差―学校間格差の顕在化/ 高校の学区制―高校教育の変動の視点から/ 高校教育の現在―卓越性と公正のはざまで/ 多様か、複線化か―学校体系のゆくえ)/ 3部(より公正な教育を求めて―学力格差を撃つ/ 公教育のこれから―アミタリアンをつくる)

【著者紹介】
志水宏吉 : 1959年兵庫県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(教育学博士)。東京大学教育学部助教授を経て、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専攻は、学校臨床学、教育社会学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • りょうみや

    著者の今年の出版を続けて読む。本書は著者の教育社会学の研究成果を公立学校間の格差の観点から眺めた内容。あとがきに最近の著作は「どれも同じようなことが書かれていると思われるかもしれない」と認めている。でも「大事なことはそう多くない」と続けている。私も著者の本は重複しているけど大事なことが書かれていると思う。著者の本は個人的体験が豊富で難しい内容も分かりやすく言い換えてくれるのがよい。地元大阪の事例が多いのも嬉しい。個人的には今のペアレントクラシーの構造を認識したうえでどう生きるのかが問われている。

  • かんた

    本書では公立学校内における格差について、その要因を「私事化」と「新自由主義的教育政策」に求めている。学校選択制の拡大という流れに、教育を選ぶという発想が加わることで、著者が危惧するペアレントクラシーが助長されているといえる。ペアレントクラシーについては、「親の経済力や関心が教育選抜に決定的な重要性を持つ社会」と捉えて差し支えないだろう。公立学校が「公正」の原理を完全に手放したとき、学力格差は取り返しの付かないほど大きなものになっているかも知れない。

  • Cana.t.kazu

     著者もおっしゃるようにまた同じネタかと思わされました。 抑えるべき大事なところは多くはないのはいいんですが,ネタや調査が同じなのはどうかと思います。

  • お抹茶

    新自由主義的教育改革のように格差を固定する公教育ではなく,「一緒に作る」公立学校の姿を肯定する。家庭が所有する富と子供に寄せる願望によって影響される選択によって基礎づけられるというペアレントクラシーが公教育を解体していると考える。品川区の小中一貫校選択制の理念である「特色ある学校づくりを保護者や子供が選ぶ」という選択理由よりも,通学のしやすさや本人の希望・友人関係が主な理由であり,制度発足当初から人気校と不人気校に二分された。TIMSSの算数・数学の結果を見ると,学校間格差は中学校が小学校の2倍以上。

  • 達観

    教育の、力を問う!

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