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天酒頂戴

平谷美樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094074017
ISBN 10 : 4094074015
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

著作100作目となる記念碑的快作!

1868年晩春。陸奥国の南端に位置する東堂藩で大組藩士として奉職する若侍の左馬之助、重蔵、隼人は、大組番頭から呼び出しを受け、詰所の広敷に座っていた。江戸にいる藩主小笠原是信の意向で、江戸屋敷を守るようにとのお達しだ。
江戸幕府が消滅し、東堂藩も新政府派か佐幕派か、今後の判断を迫られていた。幼い頃から共に過ごしてきた三人だったが、意見は真っ向から対立する。東堂藩が新政府に従うことを決め、上野寛永寺周辺にたむろする彰義隊を討伐する命が下されるが、隼人は彰義隊への加入を志願していた。
多くの仲間が血を流し倒れるなか、重蔵はついに敵同士として隼人に対面してしまう。二人は激しく打ち合うが、元鶴田藩の妹尾勝衛が隼人の助っ人に現れ、重蔵を斬り殺してしまう。そこへ合流した左馬之助は、隼人が重蔵を殺したものと勘違いをし、逃げ去った隼人を討つと誓うのだった。
あの頃のようには戻れないのだろうか──。侍としての誇りと新時代に葛藤する男たちの、熱き友情を描いた青春譚。著者100作目となる記念碑的快作!


【編集担当からのおすすめ情報】
約260年続いた江戸幕府が終焉を迎え、帝が京都から「東京城」に居をうつすと、新政府は不満を募らせる庶民に祝い酒を振る舞う「天酒頂戴」を計画しました。それまで不服ばかり口にしていた庶民たちは「酒を配られりゃあ、気をよくするのが江戸っ子」(本文より)と盛大に祭りを楽しんだのでした。
当時の東京で行われた賑やかなお祭り騒ぎと、「侍」の誇りを胸に葛藤する若者たちの熱く切ない友情の物語を、どうぞお楽しみください。


【著者紹介】
平谷美樹 : 1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業後、岩手県内で中学の美術教師を務める。2000年第一回小松左京賞受賞。2014年「風の王国」シリーズで歴史作家クラブ賞シリーズ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 酔拳2

    時は幕末。幼馴染みの三人衆。隼人、重蔵、左馬之介。それぞれの、思いを胸に道をゆく。動乱の、行末占う東堂藩。奥羽越、列藩同盟牙を向く。三人衆、藩の判断にそれぞれの、思いを抱き、己が道行く。戦乱の、最中に出会う、幼馴染。切りたくもなし、切られたくもなし。変わりゆく、世の変遷に戸惑うは、逃げる隼人か、追う左馬か。それぞれの江戸での生活、すこぶれば、昔の友を思い出しけり。さあさあお立ち合い!重蔵を切ったと思っている隼人と、追う左馬之介がかち合った時にどうなるか!それは読んでのお楽しみでい!

  • Y.yamabuki

    陸奥国 東堂藩の幼馴染み三人が時代に翻弄されていく前半から、重蔵と左馬之介が町人と関わっていく後半「庶民が賢く立ち回っていたから、日本という国は成り立っていた。」「世の中は広い。しかし、侍の感じる世は狭い」二人は町人との関わりの中で彼らの真の姿に気付く。江戸から東京へと時代が変わる頃の庶民の様子、受け止めも描かれ面白い。この時代、明治維新とは何だったのか?現代小説のような分かりやすさの一方、少し物足りなさも。

  • イシカミハサミ

    平谷美樹さんの著作100作目の記念作品。 舞台は江戸末期。 幾度も舞台にされてきた激動の時代を、 当事者でありながら当事者になりきれなかった目線から描く。 将軍がいなくなる。 江戸が東京になる。 それほどわかりやすい変化ではないけれど、 今も当時も同じ、目まぐるしく変化する時代。 こういう終わり方、すごく好きです。

  • ryohey_novels

    幕末の東堂藩の若侍の時代に翻弄される姿を描く。本作の本質は戦後の新時代との向き合い方を丁寧に描く点にある。隼人は友を死に追いやったことで佐幕意思を失い、討たれることを望む。左馬之介も隼人を討つことだけを生きがいとする。武士は実にからっぽだと思わずにいられない。互いに大切な人が出来、町人として再スタートできるのに、過去に執着する不器用さがよく描かれている。「天酒頂戴」は新政府が町人に配る酒でありながら町人が負担する皮肉と、それでも笑って利用する町人の逞しさを表し、時代に身を委ねる重要性を二人に悟らせている。

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