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クラインの壺

岡嶋二人

User Review :5.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062750172
ISBN 10 : 4062750171
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2005
Japan

Content Description

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。不世出のミステリー作家・岡嶋二人の最終作かつ超名作。

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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岡嶋二人 というよりも井上夢人さんの中で...

投稿日:2021/04/20 (火)

岡嶋二人 というよりも井上夢人さんの中でもベストの出来。80年代の作品ですが、古さを全く感じさせない出来もすごいし、2点3点するストーリーも最高。個人的にはミステリーにはまるきっかけとなった本でもあるので思い出深い傑作です。

ナムリ さん | 大阪府 | 不明

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バーチャル・リアリティ(VR)を舞台にして...

投稿日:2021/03/03 (水)

バーチャル・リアリティ(VR)を舞台にしていますが、なんと1989年の作品です。 この小説のすごいところは、今読んでも全く古さを感じないところです。 それどころか、はじめて読んだ時以上にリアリティをもって迫ってきます。 お話は、主人公であるゲーム作家が自身の作品が新型ゲームの原作に 採用されるところから始まります。このあとすぐにヒロインも登場し、 ヒロインとの甘酸っぱい展開を置きつつ読者を引きつけます。 しかし、その後はVRを巡る混乱が待ち受けています。 作者の岡嶋二人が2人の作家による合作で、そのうちの1人である井上夢人 先生はダークな作風があると思っています。この作品も、後の井上作品に 通じるものを感じました。 私はこの小説を何度か読み直しています。そのたびに「VR」の仕掛けが、 私自身にも張り巡らされているような気になるのです。 ところで、この作品を読んだきっかけは、NHKが十数年ぶりに復活させた 「少年ドラマシリーズ」の原作として採用されたことでした。少年ドラマ シリーズと言えばSF、原作して申し分ありません。原作もドラマも、 とてもおもしろかったです。

WM-102 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 青乃108号

    読み終えるまであっという間だった。今現在、巷で言うところのバーチャルリアリティ体感機器が幼児の玩具にしか思えなくなる程の、超仮想現実に人を取り込んでしまうクライン2。今、自分がいる世界が現実かそうでないのか、もはや判らなくなった彼は浴槽で自らの手首を切るが、彼がどちらの世界にいるのか結果的に彼は知る事は出来ない。いやそんな事よりも今、この本を読み終えてこのレビューを書いているところの俺自身も、もしかしたら誰かの仮想現実内のデータのひとつに過ぎないのかも知れない。真面目に生きてきたけどそろそろ。いいか。

  • nobby

    これはもう間違いのない傑作!何より1989年にこのバーチャル発想って!?意味深な契約書から始まるが、中盤までは“クライン2”でのゲーム体感の様子に引き込まれる。途中予想出来る危惧も含め、主人公が疑っていく様がとにかくスムーズ。途中、ピアス・名刺の所在の伏線もすっかり騙されてしまった。ラストに向けては、現実と虚構が交錯しあい、結局“内”なのか“外”なのか、まさにクラインの壺。現実的にも何かあり得そうでちょっと震えた読後感。

  • takaC

    なんとなく意味もなく岡嶋二人回顧読書(懐古じゃなくて回顧だよ)しようかななんて思い立って手近なところにあったこの作品からさっそく開始。次は『焦茶色のパステル』にしたいけどどこにあるのか見つけ出せないから『99%の誘拐』かな。でも、そしたら単純な遡りになっちゃうな。

  • あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

    岡嶋作品お初となる作品。今でこそやっと耳慣れてきたバーチャルリアリティー。その世界観を今からなんと30年以上も前に、しかも遥か想像の上を行く設定で描ききった作者のセンスにただただ驚かされる。今SFの世界のことと思っているようなことも、科学の進歩で将来は現実のものになるのか。だとすると、人の意識でコントロールできる範囲で止めておかないと、人類の進歩を超えた未来の世の中は取り返しのつかない終焉を迎えることになる、そんな警鐘を鳴らしているような、うすら寒い恐怖に包まれつつ書を閉じた。

  • とん大西

    怖かったぁ…。仮想現実(ヴァーチャルリアリティ)−本作が発表された平成元年当時は馴染みがなかった概念、言葉やったやろなぁと容易に想像できます。(その頃学生やったけどVRのこと全然知りませんでした( ̄O ̄;)。当たり前となった今だからこそ、膨らむ恐怖感。どこまでが現実でどこからが仮想現実なのか。そもそも全てが仮想現実の世界なのか。そしてみつめる仮想現実の真贋。表と裏の交錯が吐き出す混迷と混沌。もはや自分自身の存在にさえ疑念を抱かずにはいられない。いやぁ、怖い。確かに傑作です。

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