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男が「よよよよよよ」と泣いていた 日本語は感情オノマトペが面白い 光文社新書

山口仲美

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334107390
ISBN 10 : 4334107397
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

「ワンワン」「ホーホケキョ」などの動物の声や「ガタガタ」「ドッカーン」などの物音、あるいは「ひらひら」「ぐにゃぐにゃ」などの物事の状態や様子を写す言葉をオノマトペという。このオノマトペを、日本人はこよなく愛してきた歴史がある。この本では、日本人の泣く声(「おんおん」「わっ」など)や泣く様子(「ほろほろ」「さめざめ」など)、笑う声(「ワッハハ」「へへへ」など)や笑う様子(「にっこり」「にたにた」など)を表わすオノマトペに焦点をしぼり、歴史の糸を手繰り寄せる。「ウェラウェラ」「ツブツブ」「ホヤホヤ」など予想外のオノマトペが続出、そこに潜む日本人の認識の仕方や時代性まで追究する。オノマトペ研究の第一人者による、斬新な日本語の歴史。

目次 : 第1章 男が「よよ」と泣いていた―男と女の泣き声の歴史/ 第2章 男は「はらはら」女は「さめざめ」―泣く様子の歴史/ 第3章 男が「ほほ」と笑っていた―笑い声の歴史/ 第4章 戦場の「どっ」と笑い―集団の笑い声の歴史/ 第5章 「にこにこ」対「にやにや」―笑顔の歴史/ 第6章 笑い声「ゑらゑら」の系譜/ 第7章 不審な笑い声「きやうきやう」と「きうきう」/ 第8章 日本語オノマトペの力

【著者紹介】
山口仲美 : 1943年静岡県生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。日本語学者。埼玉大学名誉教授。文化功労者。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。特に擬音語・擬態語の歴史的研究は高く評価されている。古典の文体研究で日本古典文学会賞や金田一京助博士記念賞、『日本語の歴史』(岩波新書)で日本エッセイスト・クラブ賞、「日本語に関する独創的な研究」で日本学賞を受賞。2008年紫綬褒章、’16年瑞宝中綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • shikashika555

    本当に?本当に昔の男はこんなに声を上げて泣いていたのか? 不思議であり信じがたい。こんなに泣かれては鬱陶しいではないか。 中にはアピール泣き?もあった様子。ますます鬱陶しいではないか。 昔の日本のある地方や朝鮮半島では葬儀の「哭き女」というのがあるらしいが、そういう泣きの文化が日本にはあったのだろうか。 面白かった。 山口仲美さんの本は大好きだ。 タイトルもキャッチー。

  • ぶ〜の

    いやあ、面白かった。好奇心や探求心をくすぐられまくりでした。泣き声と笑い声のオノマトペってこんなにたくさんあったんですね。無意識に使い分けていたことに驚きです。さらにその変遷が本当に興味深く、失われてしまった表現を新鮮に感じたり、なぜその表現に?というようなものが読み進めていくうちに頭の中で想像していたイントネーションが違うことに気づいた瞬間、なるほど!と嬉しくなったり。現代とはニュアンスが違うオノマトペが存在することを意識できるようになった今、古典文学を読む時の目線が変わりそうです。

  • しんえい

    オノマトペは時代によって使われ方が異なる。平安時代においては、女性が人前で泣くことははしたないこととされ、反対に男性は声を上げて泣くことが社会的に認められていた。オノマトペの使われ方について調べてみると、当時の価値観や社会構造が浮かび上がる。

  • マサ

    オノマトペの変化から日本人の感情表現や事象のとらえ方を考察している。まず、論旨の基になっている古典文献の調査がすごい。例示されている資料は読むのがしんどくなるほどの量で、その徹底した実証に頭が下がる。そして、特に泣き方(声)、笑い方(声)の表現の変化から当時の人々の心情が浮かび上がってくることに驚いた。一般語の語源とオノマトペの関係も面白かった。

  • つまみ食い

    着眼点が面白く、泣くこと、笑うことの擬音語、擬態語の変遷を辿る。もちろん限られた資料をもとに研究をする限界はあるが、平安時代の男性の泣く様子が男性の規範意識の変遷と結びつけて論じられる際に源氏物語など女性の書き手による作品を中心に考察されていたのが、女性が理想化した男性であったりと、現実からは少し離れた側面があるのでないかと思われて少し気になる。

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