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ISBN 10 : 4862854273
Content Description
デカルトは「近代哲学の父」と言われるが、それはなぜであろうか。「コギト」という近代哲学の原理を打ち立て、近代科学を産み出す幾何学的方法の発見、前時代の学を根本的に壊滅させ、物体の本質を延長とみなす機械論的科学論などがその理由である。しかし現代においてヨーロッパ哲学はデカルト哲学というアイデンティティを失い自己喪失に陥っている。本書はデカルト研究を通して再び「哲学すること」を問いかける。デカルト研究、哲学史研究を、たんなる対象研究に終わらせるのではなく、自らの「哲学の実践」とすることを示した労作。
目次 : 序章 哲学者研究の哲学/ 第1部 方法(方法の誕生―方法の新たな精神化の歴史/ 数学のモデル―数学的方法と方法の精神/ 推論と理性―デカルトの三段論法批判から形而上学の方法へ)/ 第2部 懐疑(作者の発作ないしは方法の危機/ 精神を感覚から引き離すこと―トマスの抽象とデカルトの懐疑)/ 第3部 コギトとエゴの存在(『規則論』における“Ego sum”と“Ego cogito”の順序関係について/ ソクラテス的反転―ドゥビトの確実性からスムの必然性へ/ エゴの持続と概念の永続)/ 第4部 デカルト形而上学の構造(方法と第一哲学―エゴの覚醒とコギトの論理構造の展開/ 知性弁護論―反意志主義的解釈の試み/ デカルトの循環―失われた記憶を求めて)/ 終章 「欲求」(app´etit)の左遷
【著者紹介】
小沢明也 : 1962年生。北海道大学文学研究科博士後期課程単位取得。修士(文学)。東洋大学非常勤講師。専門は中世・近世哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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