Books

仮面の奇人 三木清

宮永孝

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588460265
ISBN 10 : 4588460269
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
宮永孝 ,  

Content Description

戦前期日本の哲学界および論壇のスターであり、治安維持法下で獄死を強いられた三木清(1897-1945)。独仏留学生活の内実からその著作活動の特異な性格、パスカル研究やスピノザ論の筆致、マニラでの徴用体験まで、きわめて人間くさい生身の生涯を、戦争の時代背景のうちに跡づける。法政大学社会学部で長く教鞭をとり、近代日本の西洋諸学・語学導入過程を広く探究してきた著者による批判的ポートレート。

【著者紹介】
宮永孝 : 1943年生。富山県高岡市出身。早稲田大学大学院文学研究科英文学専修博士課程単位取得満期退学。文学博士。法政大学社会学部名誉教授。日本洋学史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • trazom

    私は、三木清氏に複雑な思いを持っている。哲学者としての鋭い才能、戦時体制への曖昧な姿勢、どうしようもない人格的な欠陥、悲劇的な獄死、そして、若い頃に読んだ「人生論ノート」の思い出。本書は、そんな三木をバッサリ斬る。三木のパスカルもスピノザも評価すべき内容でない。三木は思想家ではなく評論家・批評家にすぎない。そして、三木の人間的な欠陥(不倫、金銭感覚、悪口雑言、保身、腹黒さなど)が次々紹介される。私は三木氏の信奉者ではないが、「三木が英雄になったのは、その死に方が英雄的だったから」(谷川徹三)とは切ない…。

  • パトラッシュ

    亡父の蔵書にあった『読書と人生』を読んで、三木清とは典型的な大正教養主義のリベラル派知識人だなと思った。独仏に留学して哲学を学び、治安維持法違反で収監され獄死したとの経歴にも納得できた。しかし三木の実像は留学先での勉強をさぼり、帰国後は女性スキャンダルで京大助教授になり損ねたという。著者によれば業績とされるスピノザやパスカルの研究も一知半解で、公然と他者を批判して敵を作るなど生きるのがヘタな男だった。矛盾を一身に背負った文字通りの奇人だが、そんな男だからこそ理想主義にこだわり続け死を招く結果になったのか。

  • みんな本や雑誌が大好き!?

    『日本文学全集59  今東光 今日出海集』という本があります。その中に、「三木清における人間の研究」というエッセイがあります。今さんは、三木清と同じように徴用されて占領下のフィリッピンに派遣されたのですが、そのときの三木清の言動をなじっているのです。宮永さんの本でも、この今日出海さんの手記は適宜引用紹介されています。三木が覗きをしていた事実も指摘されていますが、武士の情け(?)でしょうか、手淫の事実は曖昧な記述ですませています。三木の「負」の部分も追究した評伝。三木の人間臭さに興味を覚えました。

  • Go Extreme

    出版社の奨学金を得て三年半海外で勉強 パスカルに於ける人間の研究 超インフレ時代 恩師や知人にドイツ語やラテン語を交えた手紙 戸坂潤ら新進気鋭の学者が同僚 三木清の独特な文体 西洋哲学を咀嚼 日本共産党の資金提供の嫌疑で検挙 唯物論研究会 スピノザの国家論 自然状態における人間の本質的な敵対性 個人と国家の関係 情報局嘱託としてのフィリピン派遣 マニラでは交通事故 学識において非常に優れた人物 付き合いにくい面 自己顕示欲 治安維持法違反で逮捕 獄中環境 羽仁五郎との交流 1945年豊多摩刑務所で獄死

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items