Product Details
ISBN 10 : 4768410103
Content Description
本書は、第一次世界大戦期にフロイトが発見した神経症の新しいかたち「ナルシス的精神障害―自己愛神経症」によって、大きく形を変えていった「自我」のありかたを辿り直す。そして著者は現代のインターネット時代における、あまりに多様な価値観のなかで翻弄・分断され「寄る辺なき自我」になってしまう姿を見出していく。本書のもうひとつのねらいは、「大戦期に生み出された思想」としてフロイトを読み直すことだ。著者はフロイトと同時代に生きたヒトラーをナルシス的神経症と捉えることによってナチの台頭、その後の現代まで続く群衆心理の危うさも指摘していく。
目次 : 序章 初心/ 第1章 錯誤:意識の失敗/ 第2章 夢幻:こころの力/ 第3章 我欲:性の秘密/ 第4章 煩悩:神経症からナルシシズムへ/ 第5章 我執:寄る辺なき時代の「自我とエス」/ 終章 自我:現代社会におけるナルシシズム
【著者紹介】
妙木浩之 : 1960年東京生まれ。上智大学文学部大学院満期退学。佐賀医科大学助教授、久留米大学教授を経て、東京国際大学人間社会学部教授。南青山心理相談室、精神分析家。日本精神分析協会会員(準会員)。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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