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まんが訳 稲生物怪録 ちくま新書

大塚英志

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480074355
ISBN 10 : 448007435X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

時は江戸、寛延二年。備後国三次の武家の子息で、一六歳の稲生平太郎は、肝試しのため比熊山に入った。その山にある「天狗杉」に触れると、物怪の祟りがあるという。果たして山を下りた平太郎の住む屋敷を、一カ月にわたって様々な怪異が襲う―。じわりと怖い、でもどこかユーモラス。江戸時代に実話として流布し、泉鏡花や水木しげるも愛した怪談「稲生物怪録(いのうもののけろく)」を、まんがで楽しむ。

目次 : 野狐除けの札/ 曲尺手の怪/ 踏み落とし罠の怪/ 逆首の怪/ 名剣のこと/ 大盥のこと/ 鳴弦のこと/ 網顔のこと/ 踏み石の怪/ 大首の怪/ 物怪帰去のこと

【著者紹介】
大塚英志 : 1958年生まれ。まんが原作者、批評家。神戸芸術工科大学教授、東京大学大学院情報学環特任教授を務め、現在、国際日本文化研究センター教授

山本忠宏 : 1976年生まれ。神戸芸術工科大学助教。国際日本文化研究センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • がらくたどん

    めっちゃ欲しかった本!帯が無いとこの激ジミ装丁ですが、扉をめくればオヨヨ・ぐぬぬな妖怪絵巻の世界がまさかの斬新コマ割りオールカラーで迫ります♪日文研さんの「まんが訳絵巻プロジェクト」の1冊。所蔵の「稲生家妖怪傳巻物」を撮影・コマ割り・ネーム入れした怖おもしろい力作。原型は稲生家の平太郎君16歳が自宅で実際に出会った妖怪の皆さんとのテンヤワンヤを書き残したいわば元祖「実録ホラー」物。「実録だってよ」「そりゃ〜ヤバイわ」ってな感じで後世の好奇心を大いに刺激して今に至る、平太郎のボンヤリ度が痺れる一品。いかが?

  • ミエル

    絵巻をコラージュしたまんが訳絵巻の手法は、素朴でアート感満載。こんなにも味が出るなんて目からウロコ。冒頭で登場人物がアイコン形式で紹介されたり、絵巻をカットしコマ割りする大胆な作戦にワクワク、見事術中にハマる。稲生物怪録は、現代でいえば実話怪談・事故物件体験編と言ったところか。このコンビニコミックにありそうなカジュアル感がたまらない。平太郎が心霊スポットへ行ったことから始まった怪異が30日続く流れも、ありがちな心霊体験と同じ。いつの時代も、若者の無茶行為は変わらず微笑ましく思う。

  • ミエル

    久しぶりに再読。やっぱり、コラージュされた原画を大胆にポップにコマ割りしているこだわりの構成が良い。全体的に可愛らしくカスタムしているので、稲生平太郎が心霊ユーチューバーに見えてくる笑 でも彼は武士だから、結構ピンチでもなんとかこなすし、基本スタンスは怪奇現象を淡々と見つめていなす。武士たるものビビってはいけないんだよね。手を変え品を変え恐怖を仕掛ける物の怪衆の趣向も面白いけど、やっぱり冷静な平太郎の応対は一歩上。

  • みーなんきー

    昔、実際に妖怪を見た人たちから聞いた話をまとめて、それを語る。その絵はリアルで、今近所に住む人々のよう。妖怪が周りをウロウロとしていた時代、或いはそう信じられていた時代の様子がよくわかる。

  • takka@ゲーム×読書×映画×音楽

    『稲生物語録』という作品はこの本がきっかけで初めて知ったが、京極夏彦や水木しげるにも影響を与えている作品らしい。備後国三次(現広島県三次)を舞台に、当時16歳の武家の子息、稲生平太郎が主人公。平太郎は禁忌を破り祟りに遭うという(この前日譚は絵では残っていない)。ただどんな怪異が驚かそうとしても平然としている平太郎の前に魔王「山本五郎左衛門」が現れ、手下を連れて別のところへ行くという話。正直平太郎の肝が座りすぎていて、「感情あるのか?」と思ってしまうほど動じないのがすごい。

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