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原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年 文春文庫

堀川惠子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167911096
ISBN 10 : 4167911094
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ供養塔の遺骨は氏名と住所が判明しながら、無縁仏なのか。広島の大母さん・佐伯敏子の人生と、知られざる真実。大宅賞受賞作。

【著者紹介】
堀川恵子 : 1969年広島県生まれ。ノンフィクション作家。『死刑の基準―「永山裁判」が遺したもの』で第32回講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命―死刑囚から届いた手紙』で第10回新潮ドキュメント賞、『永山則夫―封印された鑑定記録』で第4回いける本大賞、『教誨師』で第1回城山三郎賞、本作で第47回大宅壮一ノンフィクション賞と第15回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。広島の原爆をテーマにした著書に、『戦禍に生きた演劇人たち―演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇』(第23回AICT演劇評論賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • へくとぱすかる

    亡くなった後もなお、原爆死をとげた人々は報われてこなかった。遺骨を納めた供養塔をもっと尊重しても良いはずなのに、そうはならない法律や行政の壁。それを乗り越えられたのは、佐伯さんのような当事者の献身的行動だった。97歳の生涯は、まさに原爆を過去の歴史にしてはならない、という思いを体現したのだと思う。本書のような、人々ひとりひとりの歳月を掘り起こしてくれる本はとても貴重だ。

  • piro

    平和記念公園の片隅、原爆死没者慰霊碑の近くにある原爆供養塔。その存在を初めて知りました。読む前は慰霊碑の様なものだと勝手に思っていましたが、土饅頭とも呼ばれるその場所は引き取り手の無い死者の墓所。墓守の如く周囲を掃き清め、遺族を探し続けた佐伯敏子さんの思い、そしてその思いを受け継ぐ著者の思いに感銘を受けました。今となっては名前もわからない遺骨であっても、あの8月6日の朝までは確かにその人の名も人生もあった。その事を忘れずに、我々に何ができるのかを考え続ける事が大切なのだと思います。

  • ちゃとら

    【図書館本】読友さんのレビューで手に取った一冊。私がこれまでに読んできた戦争の話の中で、1番重く、リアルな作品だった。20万人が殺された原爆。今だ3回目は使われていないが。ショッキングすぎて混乱中。もう少し時間をおいてから感想を書こうと思った。

  • 99trough99

    広島の平和記念公園にある「原爆供養塔」にまつわるお話は塔設置の経緯から始まる。そして、自らのすさまじい被爆経験から塔に祀られている遺骨を遺族へ返そうと動いた佐伯敏子さんの人生を追い、そして納骨名簿に名を連ねる故人を追う著者の堀川さん...。もちろん戦争反対なのですが、戦争で命を奪われた人たち一人ひとりに思いをこんなにも馳せられるなんて..、絶句しました。堀川さんや出版社の人たちが働きかけても、広島市市役所の担当が中々動いてくれなかったことも遠慮せず書いてしまっているところも印象的。

  • Shoko

    広島平和記念公園の片隅に、土饅頭がある。人類史上初めて、核兵器の犠牲者となった死者たちが眠る原爆供養塔だ。同じ平和記念公園の中にある慰霊碑には、修学旅行で訪れたことがあるけれど、供養塔については初めて知った。ひっそりと佇む供養塔には、かつて、毎日 清掃したり、遺骨の名簿をノートに書き写す作業に勤しむ佐伯敏子さんの姿があった。膨大な数の遺骨を家族のもとへと返す。無謀とも思える難技にたった1人取り組むことを決して諦めなかった佐伯さん。「知った者は歩き続けなくてはならないのよ」→

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