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文学の楽しみ

吉田健一(英文学)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062900874
ISBN 10 : 4062900874
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「言葉を使うというのは言葉を生かすことであり、生きた言葉は喜びを覚えさせないではいない。」―言葉の可能性を最大限に生かすことに、文学の喜びがあり、文学が生命の表現であると定義する。既成の文学概念にとらわれない自由な姿勢と、鋭く豊かな感性を駆使し、古今東西の文学作品に親しんだ著者が、生きた言葉に出会う喜び、本を読むことの楽しみに読者を誘う。大人のための文学案内。

目次 : 1 大学の文学科の文学/ 2 読める本/ 3 詩と散文/ 4 硬軟両派/ 5 東と西/ 6 古典の権威/ 7 西洋/ 8 何の役に立つのか/ 9 現実/ 10 新しいということ/ 11 生きる喜び/ 12 孤独

【著者紹介】
吉田健一 : 1912・3・27〜1977・8・3。批評家・作家。東京都生まれ。ケンブリッジ大学中退。外交官の父吉田茂(後の首相)の任地に従って中国、フランス、イギリスで育つ。1931年、大学を退学して帰国。ポーやヴァレリーの翻訳から文学活動を開始し、39年、中村光夫らと同人誌「批評」を創刊。戦後は翻訳、評論、随筆と一挙に幅広い活動を始め、言葉による表現の重要性を唱えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • TSUBASA

    表題の通り文学とは楽しむことが第一であって、何かの役に立つとか、時代的に新しい物が優れているのだとか、古いけども今まで残ってるからエラいのだとかいった文学そのものの愉悦から離れたものを痛烈に批判する。が、吉田氏のいう楽しみというのも一筋縄ではいかない。真摯に言葉と向き合って、そこに人生があることを、紛れもない現実があることを信じ切って読むことでしか到達できない喜びがある。中々心から満足できる文学体験を久しくしていないのは、自分自身にそれだけ没頭する真面目さが失われているのかなという気にさせられた。

  • うた

    詩歌などは一日に3篇ほどがいい、という箇所にわが意を得たりとなりました。あと詩歌の広がりについてホメロスの“翼ある言葉(だったか?)”を連想してみたり。

  • たかさん

    約束の場所で女が来るのを待ち、現われるとその瞬間に焦燥に駆られる『失われた時を求めて』の孤独は、人間という勉強がしたければとアルダス・ハックスレイ『夜聞く音楽』で言っている。 文学を読む楽しさを、言葉の重み、喜びを豊富なヨーロッパ文学、漢詩などを通して教えていただいた。The sea is calm to-night.で始まる『ドーヴァー海岸』のマシュー・アーノルドの評価は高く、エリオットはケチョンケチョン。もう一度最初から熟読したい。

  • pon

    「…教えられることを望んで本を読む積りでいても、やがて自分が得たものの新鮮な印象が初めの望みを忘れさせ、我々はその本が有益であると考える代りに、それがいい本だと決める。」いい本だと決めた。

  • きりぱい

    吉田健一論じるところの堅苦しさというか、『ブライヅヘッドふたたび』の翻訳で読みにくいなあと思った印象がよみがえってきて、だけれど、個人とか国を越えた観方というか、動じない物言いになるほどなところもあり・・「読める本」「古典の権威」辺りが興味深かった。本を読む楽しみというのは、内容を知ることが主になってはいけないのである。繰り返し読める本にたくさん出会いたいものだ。

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