Books

「日本書紀」の呪縛シリーズ 本と日本史 1 集英社新書

吉田一彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087208597
ISBN 10 : 4087208591
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

歴史学の最前線が明らかにする「神話と歴史」の事実!

〈本と日本史〉は「本」のあり方から各時代の文化や社会の姿を考え、当時の世界観・価値観がどのように成立し、変化していったのかを考察する歴史シリーズ。
第一巻が扱うのは『日本書紀』。歴史は常に勝者のものだった。『日本書紀』もまた、当時の権力者の強い影響下で生まれ、書物と書物の争いを勝ち抜いてきた。今日においても歴史の記述に大きな力を持つこの「正典」を最新の歴史学の知見をもとに読み解き、相対化する。本書は歴史解釈の多様性を示す『日本書紀』研究の決定版である。

第一章  権威としての『日本書紀』
第二章  『日本書紀』の語る神話と歴史
第三章  『日本書紀』研究の歩み
第四章  天皇制度の成立
第五章  過去の支配
第六章  書物の歴史、書物の戦い
第七章  「国史」と「反国史」・「加国史」
第八章  『続日本紀』への期待、落胆と安堵
第九章  『日本書紀』の再解釈と偽書
第十章  『先代旧事本紀』と『古事記』
第十一章 真の聖徳太子伝をめぐる争い
第十二章 『日本霊異記』――仏教という国際基準
終 章 『日本書紀』の呪縛を越えて

(著者プロフィール)
1955年東京都生まれ。日本史・仏教史学者。名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授、博士(文学、大阪大学)。1986年上智大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。『古代仏教をよみなおす』、『仏教伝来の研究』(吉川弘文館)、『民衆の古代史』(風媒社)ほか多数。編著に『変貌する聖徳太子』(平凡社)等がある。

【著者紹介】
吉田一彦 : 1955年東京都生まれ。日本史・仏教史学者。名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授、博士(文学、大阪大学)。1986年上智大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 金吾

    戦後盛んな日本書紀否定の考えをまとめています。自説に肉付けする話を取り上げ、反する説は除外しているので正しいか否かはわかりません。しかし一つの考えとして読むには面白かったです。

  • 佐藤一臣

    かなり刺激的な内容です。日本書紀の記述内容は創作であり、当時の天皇家や上層氏族という為政者にとって思想統制するのに都合良く書かれた本。未来を牛耳る為に過去を創るという作為が現在も続いている。後世において、日本書紀を踏襲する、日本書紀の部分を変更する、日本書紀を丸っと訂正する書物が捏造される。そんな中で日本霊異記にまで言及された著者の理屈は、とても面白い。歴史の教科書は事実なのかどうかをも学校教育で疑えるようになると俄然面白い世の中になるのにと思った

  • coolflat

    日本書紀は天皇の命令によって編纂された国家の歴史書である。日本書紀が編纂された7世紀末~8世紀初めは、日本で天皇制度が開始された時代で、この書物は天皇制度の成立と歩調を合わせるようにして作成された。それは天皇の歴史を記す書物であり、それによって日本の天皇の政治思想を明らかにしようとする書物であった。また日本書紀は日本の過去をありのままに記したような書物ではなかった。それは権力の座についた氏族たちが自分たちの権力の根拠と正統性を神話と歴史から述べた政治の書物であり、過去を支配することを目的とした書物であった

  • 樋口佳之

    難解ではないのですが、そもそも知らない事ばかりで大変でした。/聖徳太子」か「厩戸王」か。教科書の記述を巡って国会で議論される位呪縛されているのでしょう。様々なものを中国から輸入した古代に、「天命」「革命」思想はきっちり排除した当時の為政者の先見の明を感じてしまいます。

  • さとうしん

    『日本書紀』の成立と権威化、そして『日本書紀』を前提とした、氏族・寺院単位による『古語拾遺』『先代旧事本紀』などの反国史・加国史の登場について論じる。我々はそろそろ『日本書紀』の規定する枠組みから離れて自由に歴史を語ってもよいのではないかという著者の主張は、個人的には『史記』の枠組みから離れて中国古代史を語れるかという課題とも重なる。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items