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糸切り紅雲町珈琲屋こよみ 文春文庫

吉永南央

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167907471
ISBN 10 : 416790747X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

紅雲町のはずれにある小さな商店街、通称「ヤナギ」が大家の発案で改装されることになった。手掛けるのは新進気鋭の女性建築家だという。長年の客で、数日前に店の前で車に轢かれそうになったお草も改装話を見守っていたが、関係者それぞれの“秘密”と思惑が絡んで計画は空中分解寸前に―。大好評シリーズ、待望の第4弾!

【著者紹介】
吉永南央 : 1964年埼玉県生まれ。群馬県立女子大学卒業。2004年、「紅雲町のお草」で、第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。同作を含む『紅雲町ものがたり』(文庫化に際し『萩を揺らす雨』に改題)で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アルピニア

    主人公の「お草さん」(杉浦 草)は、紅雲町で珈琲店(和食器も販売している)を営む齢70過ぎの一人暮らしの女性。小さな事件と人の気持ちの絡まりが、お草さんが関わることによってほぐれていく。そんなシリーズの第四弾。今回は、陶芸にまつわる題のついた5篇。商店街ヤナギの改装をめぐる揉め事に、何組もの親と子のつながり、隣近所の絆と記憶が浮かび上がってくる。いろいろな思いを味わってきたから、人の気持ちを判断するのではなく受け入れる。間接的に背中をそっと押して見守る。お草さんのように歳を重ねられたらいいなと思う。

  • ユカ

    お草さんがいる町に帰ってきた。常に寂寥感が漂っていて、夕暮れ、白虎から玄武の頃というイメージの世界です。お草さんの周りの人とのかかわり方がとても好き。過干渉せず、見守って、ときに手を差し伸べて、悲しいことも楽しいこともその人に託し、自分も受け入れるかのような。吉永さんがどうやってその心理を想像するのか、興味があります。衝動的に思う、いま、私が同じ年齢になって読みたい。お草さんに知らない言葉を教えてもらった。「腹がくちくなる=満腹になる」。「蘖(ひこばえ)=切り株や木の根元から出る若い芽」。次作も読もう。

  • ひさか

    別冊文藝春秋2013年11月号〜2014年7月号掲載のものを2014年8月文藝春秋刊。2016年12月文春文庫化。シリーズ4作目。町内のいくつかの商店が連なる場所の改装にまつわる謎と事件に巻込まれ、いつものように草のおせっかいな探索が始まる。陶芸家の隠された作品の謎解きが面白かったです。

  • penguin-blue

    このシリーズに関しては謎がどうというよりはお草さんと彼女のお店のありかたと、紅雲町の雰囲気を楽しむ者のような気がする。刺激はないけれど地縁血縁がんじがらめというほどではない、生活に必要なものはほぼ揃う、足りないものはちょっと遠出すれば手に入る程度の住み心地の良い街。ミスマープルほどアクティブではないけれど、街の中でのフットワークは歳の割に軽く、出過ず穏やかに言うことは言うお草さんと彼女の人柄をそのまま映した店。個人的には映像化するなら八千草薫。

  • ゆかり

    少し話が分かり辛かった故に、結末も静かに決着した感じ。事件よりも、お草さんの暮らしぶりや考え方が好きかもしれない。

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