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学歴分断社会

吉川徹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480064790
ISBN 10 : 4480064796
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2009
Japan

Content Description

様々な格差を生む主因は学歴にあり、今この社会は大卒/非大卒に分断されている。気鋭の社会学者が、学歴分断社会の仕組みを解明。そこに解決すべき問題点を指摘し、今後を展望する。

【著者紹介】
吉川徹 : 1966年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。計量社会学を専攻。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授。同大学行動経済学研究センター准教授(併任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ミカママ

    普段うすうす感じていることを、わざわざ難しい言葉に置き換えて説明してくれている作品。目ウロコだったのが、子どもの進学に影響するのは母親の学歴(大卒・非大卒にて分断)だということ。地方に住むお年寄りの談話が興味深い。「うちの子たちは高校を卒業後、近所で家庭を構え頻繁に顔を出してくれる。東京の大学に行った(近所の)子たちは行ったきり帰ってこないで、彼らの親は寂しく暮らしてる」わたしも常々感じていることだ。2009年の作品なので、今日ではまた諸事情も変わっていることだろう。

  • ゆいまある

    格差は学力の差である。大卒以上が高収入になりやすく、高卒以下は低収入になりやすい。もっと言うと中卒は貧困層になりやすいというなんというか当たり前のことが書いてある本だった。それぞれのグループの各論はあまり語られず、格差とは何かという総論が長くてちと退屈。ただどちらが幸福とは言えず(ここは同感)、格差は緩やかに狭まるとの予想は希望が持てる。公明党を支持する層に、低学歴低収入が多いというのが興味深い。政治の仕組みがよく分からない人達に具体的な行動を指示して取り込んだとか。へえ。

  • 佐島楓

    大学新卒者のみが最強の就職要員のような考え方はもういいかげんやめたほうがいいと思う。もちろん、それが日本社会の主流であることも、年功序列が完全に消えていないことも否定しないが、ここから考えていかないとこの問題は解決しないのではないだろうか。

  • ゆう。

    2009年初版。格差社会の主要因を学歴差にあるとして社会学的に分析した内容です。学歴社会に対して良いことなのか悪いことなのかといった評価は著者はあえてしないといっています。学歴差がなぜ格差を生むのか、この本では僕はわかりませんでした。資本によって必要とされる労働力供給と学歴との関係を分析することなしに、学歴が生む弊害を論理的に分析することは難しいでしょう。今日的には貧困の連鎖の問題があり、学歴の問題は真剣に考えなければなりません。学歴社会の批判的検討はどうしても必要だと思いました。

  • おさむ

    10年近く前の本だが、いわゆる格差論のまとめ本としても有用。著者は、大卒と非大卒の間に学歴分断線があり、それが日本社会を二分させているという。そして、親が大卒だが、子供が非大卒という学歴下降家族が増えているのが最近の傾向。学歴に対して冷めた構え、大学至上主義の価値観が緩やかに失われているともいえ、それは社会の不平等の是正につながると説く。個人的にはあまり納得はできないが、社会の平等とはたしかにそういうことなんだろう。

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